翌28日には、ホムスを出発。 |
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山の頂にたたずむその城は、 英雄サラディンがひと目見ただけで 攻略をあきらめたという。 アラビアのロレンスが学生時代、 「世界でもっともすばらしい城」と評した 機能美に満ちている。 |
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同時に、 花々が咲き誇る高原に 白く可憐に座したその姿から、 旅人たちはこの城を「天空の城」と呼ぶ。 われわれはシリアの世界遺産、 クラック・デ・シュバリエを訪ねた。 |
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12世紀から13世紀の十字軍の時代に 聖ヨハネ騎士団によって建設された。 その後、 アラブ側に奪われた城砦である。 |
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小高い丘の上にほとんど破壊されずに 残っている石積みの巨大な要塞だ。 城のなかは 白人、アラブ人、日本人などの 観光客で一杯だった。 |
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第1回十字軍の進軍の途中、 現在のトルコ、シリア、レバノン、 イスラエル周辺に 数々の十字軍国家が誕生した。 隣接するイスラム教国との間、 特に見晴らしのいい山頂に城を築き、 防衛線を張った。 これがキャッスル・ベルトだ。 |
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クラック・デ・シュバリエは もともと1030年代に イスラム教徒によって造られた砦だった。 しかし、 第1回十字軍の進軍中に落とされて トリポリ伯国のものとなった。 その後、1144年に ホスピタル騎士団に移管された。 |
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このあと守備塔が加えられ、 分厚い城壁が設置され、 城内には 広大な貯蔵庫が用意されて、 数年間の包囲にも耐えられるよう 整備された。 |