年寄りの冷や水

                                        2016年1月9日

                                           高野圭介


冷たい、冷える
 極寒の早朝、ラジオ体操に行く。冷たい風が耳を撫でる。手が冷たい。
それが又気持ちが良い。

 真冬に、プールに行く。温水(31.5℃)とは言え、水は水。寒風から水に入る。
これも気違いじみている。でも、温度が高いとしんどくて泳げない。適温だ。




医者から、もう年だから、こう言った「冷たい」ことは寒中は
止した方が良いと言われた。「年寄りの冷や水」とよぎった。

夏の酷暑も同様とのこと。ははあぁーーん、常温にしかずだ。

 昔はこの意味が見当付かなかった。今も分かったわけでは無いが、
どうも、冷たい、冷えるのは老人の天敵のようだ。

『江戸いろはかるた
年寄りの冷や水
とは

年寄りが、強がって冷たい水を浴びたり飲んだりして、無理をする言動をいう。

自分の年齢も考えずに無茶をすることは健康に良くないことから、
それを自虐的に言ったり周りがたしなめたりするときに使う。



(『江戸いろはかるた』の一つ)

隅田川の水
そも語源は・・・隅田川の水です。

 昔、江戸市中には「神田用水」という水道が通っていて、
各町内の水道枡という水溜めから生活用水を採っていました。

生水は体に毒とされて、必ず沸かして飲まれていました。
が、「河の真ん中の水は毒が無い」と言う迷信が有り、夏
の暑い時期は隅田川から汲んできた水を「冷や水」と言って飲料水として
売り歩いていました。街中を流れてる川の水ですから、
若者は普通に飲んでいても、年寄りが飲めば腹を壊す
元になったのは、当然と言えます。
 ココから、年寄りが無分別に若者のマネをすること
「年寄りの冷や水」と言うようになりました。

出すぎた振る舞い
転じて、
自らを破滅に追い込むような行為のこと。
It's something that an old man shouldn't do.

春の雪と年寄の腕自慢はあてにならぬ
Arm boast of spring snow and an old person is unreliable.
などがある。



更に「年寄りの冷や水」とは、出すぎた振る舞いをすること。
れが私にとって極め付きだった。


to be

or

not
to be

 
 行きがかり上、須磨ヘラクレスクラブのホームページを立ち上げて、
無我夢中で独り、中へ中へと突き進んでいった。



振り返ってみると、差し出がましい、とか出過ぎという年齢に
ふさわしくない危険なまねではなかろうか?と危惧することも。

とはいえ、飛んで火に入る夏の虫かと自問し、
今、自分がやらねば誰がやると自負する。

葛藤とはこういうものかとも思っている。
to be or not to be