幻想的な夜桜に酔うて
、宵
須磨の花(3)須磨浦公園の巻
2013年4月5日夜
高野圭介
須磨浦公園は須磨でも最も賑わった桜の名所だった。
その桜も古木となり、侘しさをさえ忍ばせる幻想的な桜となっている。
公園の南側は国道2号線とJRが走っていて、光の巧まざる共演が変化を起こす。
北側の高いところを山陽電鉄が思い出したように轟音を轟かす。
アベックの1組と円陣の宴が1組。ひっそりと一人の若い男が弁当を広げている。
今晩は花冷えもたいしたこともなく、朧の夜桜だった。