ミニ碁吉会:トルコへ囲碁旅行
(U)
長 俊次
世界には不思議な遺跡がいくつかあります。
その中でも、人類文明の発祥と言われる中東一帯には
紀元前何千年間もの人類の営みが今なお
以下のように集中して存在しているのです。
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世界の七不思議といわれる遺跡
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T |
エフェソスのアルテミス神殿 |
トルコ |
U |
ポドゥルムのマウソレイオン |
トルコ |
V |
バビロンの空中庭園 |
イラク |
W |
ロードス島の巨人像 |
ギリシャ |
X |
オリンピアのゼウス像 |
ギリシャ |
Y |
アレキサンドリアの大灯台 |
エジプト |
Z |
ギザのピラミッド |
エジプト |
トルコ観光
今回訪ねて行った旅行の先々は素晴らしい遺跡群の中でした。
ここに、かいつまんで簡単に述べて見ましょう
一.トロイ
トロイ遺跡の見学から始まりました。ちょうどトロイ戦争をテーマにした
「トロイ」という映画が今日本では上映中です。
私もむろんこの映画は見ておりましたので、
その遺跡を直接見ることができて感慨無量でした。
ただし、トロイ遺跡のあとで多くの遺跡を見たわけですが、
トロイが有名なわりには、あまり大したものが残っていないのには、がっかりしました。
シュリーマンがこの遺跡を発見したのはあまりにも有名で、
そのため、われわれは彼が偉大な考古学者であるかのような
錯覚にとらわれ勝ちですが
実際には彼は古代の歴史の発見が目的だったのではなく、
隠された財宝の発掘とその収奪が目的だったのだと
日本語の堪能なガイドのトルコ人が具体的な例を示して説明してくれました。
また、遺跡の一部は現在ベルリンに大切に保管され
一般の観光客に公開されています。
二.ベルガマ
その後、ベルガマ遺跡、アクロポリス、エフェソス遺跡を見学して
そのスケールの大きなことに驚きました。
特にエフェソス遺跡は、世界的にも有名で完全な形で残っている円形劇場、
大理石通り、アルテミス神殿など、古い歴史がほとんど
そのままの形で残っていることに本当に驚きました。
さらに綿の城といわれる巨大な石灰岩の棚の中を歩きました。
ちょうど日本の棚田のような形の真っ白い石灰岩の棚にきれいな水が流れ、
裸足で滑らぬように歩くのです。
三.カッパドキア
カッパドキアでは有名な奇岩、巨岩が山一面に並んでいるのを見ました。
中国の桂林の奇岩も有名ですが、水のまったくない巨岩、奇岩の行列には、
また、別の驚きがありました。
また、キリスト教徒がイスラム教徒の襲撃を逃れるため、
まるで蟻の巣のように地中深く、地下都市を建設して
そこで実際に暮らしていたとは、まるでSF小説の世界のようでした。
しかし、天井は低く、明かりは油を灯していたのですからすすで汚れ、
おまけにトイレもなく、その生活はきわめて苦しかったものと思われます。
カッパドキアにはドゥズ湖という塩湖があります。
塩湖と言えば死海が有名ですが、ドゥズ湖も
まぎれもなく塩湖(ドゥズとは塩という意味)です。
夏期はちょうど乾季で岸辺から湖へ向かって
およそ1キロばかりの距離は一面の雪原ならぬ塩野原です。
歩くとばりばりと塩が砕ける音がします。
写真に撮ると雪原とまったく同じに見えます。
トルコ東部にあるトルコ最大のワン湖も塩湖です。
トルコの地下には塩分が詰まっているのかも知れません。
四.アンカラ と イスタンプール
首都のアンカラではアナトリア古代文明博物館を見学。
また、社会問題になっている「一夜の家」の話も驚きました。
イスタンブールではスルタン・アフメット・モスク、アヤソフィア寺院、
地下宮殿、トプカプ宮殿などを見学しました。
今年の春、大阪の歴史博物館で公開されました
トプカプ宮殿の宝石で装飾された短刀は、
もちろん私たちが訪れたときには、宝物館に帰っており大切に展示されていました。
宝物館にはそのほか、値段のつけようもない宝石で装飾された
王冠、装身具などが、大切に展示されていました。
かつてのオスマン・トルコ時代の権力がいかに強大だったかを
いまさらながら教えてくれました。
おわり
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