碁の面白いところ

2000年・全日本学生OB東西対抗戦

白番 西軍:高野圭介 vs 先番 東軍:住谷光圀
       神戸商大           東京工大
                先番:コミ6目出し

2000年9月3日(土)   於東京・日本棋院
132手完 白中押し勝ち

                                           高野圭介自戦記

  cf:
「戦いの中に戦機を見出す」


今は昔、というような、10年以前の碁です。
西日本大学OB・OG囲碁会会報『梔王』に「東西対抗戦熱戦譜」として記載されました。

評者は不詳ですが、解説の要約を記載します。

 石が張っている
 関西学生OB会お重鎮・高野さんの熱戦譜です。

 白8は西村修さんの中国流対策でしょうか。
次の手を10と9を見合いにしています。

ここは気合いで反発し、白20まで石が張っていて、見た目に気持ちが良い。

 やや無理気味
 ただ、白24はやややり過ぎの感じがあります。

白32と振りかぶったが、下辺が治まっていないので、
やや無理気味なのは否みません。

左下隅のコウの変化は結局黒43ツギと謝っては辛かった。

 無理が通った
この後、戦い上手な白は下辺を44.46と目一杯に地にして、
中央も白58まで、強気に立ち回って整形してしまいました。

まさに「無理が通った」ことで、白有望の形となりました。

 碁の面白いところ
白66はどちらから掛かるか悩ましいところです。
白70が打ち過ぎで、73と守れば優勢を守れたが、
黒73とウチコマれては苦しくなりました。

最後の明暗は右辺白106のところ。
黒から68の右に打てば渡っていたのに、先手で106と打たれては雲泥の差。
碁の面白いところです。

 大石がトン死
最終的にはあっけなく勝負が付いてしまいました。

黒が白124コスミツケに無警戒であったため、大石がトン死して幕。
もし、黒が手入れしておれば、細碁の様相でヨセ勝負であったでしょうか。


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