トライアスロンの年代差


雨にも負けず 歳にも負けず

                                      高野圭介

常勝将軍・石飛肇選手が佐渡トライアスロン大会に出場された。
今回は惜しくも3位であった。泳いで自転車漕いで走って、6時間。1位は6:00.02。
2位は6:26.42。3位は6:27.17。2位と3位の差は僅か25秒。

 元々選手は独りで黙々と走る。孤独である。トップは皆同じ。経営者の孤独と同じである。
済んでからはどうにでも言える。競技の最中は「ただ、懸命に」というだけ。
走行中、順位など分かろう筈がない。それが競技だ。

 後述するように、60才代ともなると、はもはや年齢差には勝てなくなっている。
石飛選手もこの三人の中では最年長。歳に泣く筈を見事克服した。

石飛肇選手は勝ち切って,無事帰還された。
今日も、雨にも負けず。歳にも負けず。
丈夫な身体を持ち、いつも静かに笑っておられる。



年齢と記録の問題 (60才過ぎれば5歳の差は30分)



25歳~59歳


すべて5時間台。
これからの年齢差問題は殆どないようだ。


60才台

 
6時間台になり、急に1時間多く掛かる。


10台から24才までの
ヤング層


 
60才と同様6時間台である。

どうも瞬発力はあっても、まだ持続力に難がある。


70才台

 
7時間とまた1時間多くなる。


80才台


 一気に2倍の11時間から12時間。


女性はすべての年齢で

 
男性より1時間多い。男女の差はこれも自然。


これから「年齢と記録」について
一つのルールに気が付いた。

 
人間は60才という声を聞くと、
筋肉,運動神経など総合の体力が落ちてきて、
60才過ぎれば、毎年一年に6分の等差で狂わない。
それが80才の峠を越えれば、ガクッと半減してしまう。



ここで80才90才代に私の関心が集中した。


1.79才から80才という歳替わりで、
人間の細胞が一気に半分が破壊されている。
この自然の摂理に愕然とした。


2.80才代と言っても入賞は81才で、参加の最年長は83才だった。
期間制限もあるだろうから、ひょっとして失格となったか。
想像だが、
これから、84才、85才と記録は塗り替えられるとは思うが、
それとても限度というものがあるだろう。


3.80台という半壊の人間が如何に経験があっても、
休み休みだったろうが、
泳いで漕いで走ってという12時間という長時間を
黙々と耐えたと言う現実。
これには感動した。

 
4.90才の選手が先だっての大会で時間内に完走した。
希有なことと、石飛先生から聞いた。さもあらん。