捨て石のトレーニング


ーーー「囲碁研究」出題の問題提起ーーー

珍問答

                                       高野圭介


高野からの

問題提起


-----Original Message-----
From: 高野 圭介 [mailto:kono.55gors@nifty.com]
Sent: Monday, March 20, 2006 8:55 PM
To: info@u-can.co.jp
Subject: 捨て石トレーニング出題ミス

囲碁研究様

いつもお世話になっています。
私は05929109577高野圭介05C01です。

捨て石トレーニング@小松藤夫八段
(囲碁研究・2006年3月号付録)P.57・第28問☆☆☆☆☆・ですが、
回答が間違っています。

1図正解で、ホウリコンだとき、取らないで、1図、5とノビます。
それで、黒は1子だけ取れますが、
それだけのもので、白に、大した被害はありません。

これは解答間違いというより、出題ミスです。
詰め碁なら、失題に当たります。



付録の解答


失題では
ないとの
回答


----- Original Message -----
From: "info/日本通信教育連盟 生涯学習のユーキャン" <info@ntkr.co.jp>
To: "高野 圭介" <kono.55gors@nifty.com>
Sent: Wednesday, March 22, 2006 1:52 PM
Subject: RE: 捨て石トレーニング出題ミス(ご回答)

高野圭介様

お問合せについて、ご連絡が遅くなり、大変申し訳ございません。
『囲碁研究』3月号の別冊付録「捨て石のトレーニング@」についてですが、
こちらで確認したところ、第28問については失題ではありませんでした。

問題の詳しい解説については、メールでは説明し辛いところもありますので
図と一緒に郵送で高野様にお送りいたします。
ご確認くださいますよう宜しくお願い申し上げます。 

日本囲碁連盟事務局
**********************************
(株)日本通信教育連盟
「生涯学習のユーキャン」担当:長塚
mailto:info@u-can.co.jp
http://www.u-can.co.jp
**********************************



コウに粘る形



高野圭介様

ご質問にお答えします。

高野様のご指摘通り、黒1に白2が正しい応手です。
黒は3から5.7と、コウに粘る形となります。
しかし、白の最善なので、この図を掲載すべきでした。

誠に申し訳ございません。お詫びして失礼いたします。 

日本囲碁連盟出版局。


コウで、正解
失題でない


本当は
質問ではなく
問題を
俎上に


日本囲碁連盟出版局様

早速、質問にお答えいただいて、
・・・本当は質問ではなく、問題を俎上に提起・・・
ご返事を有り難うございました。

でも、折角ですから、
なお突っ込んだ検討を加えていただき、
やはり失題に近かったこともご承認戴いて、
以下のようなご回答を戴きたかったのですが。

高野圭介拝

どうにも
コウにも
ならない


両コウ


日本棋院にも
同じような問題が
以下のように処置された。

2006.4月11日
読売新聞紙上




回答のひな型を提示

「やはり、失敗作かな」


高野様のご指摘通り、黒1に白2が正しい応手です。
黒は3から5.7と、コウに粘る形となります。

 確かに、白の最善なので、この図を掲載すべきでした。
 しかし、設問に際して、この変化図に想定し得なかったわけです。

想定外ながら、この隅にコウ味があって、いささかでも
失題ではなかったと、思えたことは幸運でした。
誠に申し訳ございません。

 それにしても、実際は黒7の後、白は「十八の3」にツイで、
黒が「十八の5」アタリと打っても、両コウです。
両コウはコウ材に強い程度で、何もありません。

仮に、
続いて、黒15でツイで、白1目トリ。黒必死に押さえても、
切っても良いし、白は平然とツイでいて、どうにもならない。

やはり,詰碁で言えば、
「黒先白活き」という失題に近い結論となるでしょう。