不滅のアンパンマン哲学



                                         高野圭介


 

大好きなアンパンマン


孫の愛ちゃんが大好きなアンパンマン。
そのアンパンマンの作者・やなせたかしが逝った。



誰でも食べてオイシイ・アンパンマン、
ママ・パパのように言いやすいネーミング・アンパンマン、
丸でどんどん描ける・アンパンマン、・・・

私はマンガとして、乳幼児からすべての子どもたちに
好かれるマンガがあるものだなぁと思っていた。

   
 碁吉会の「believe」
テレビから流れてきたやなせたかしの言葉を聞き、
アンパンマンを聞いて、衝撃を受け、思いは一新した。

碁吉会・ボウクリ会のテーマソングとして、定着している
「believe」と「アンパンマンたいそう」が作者こそ違え、酷似している。

共に友だちと手を繋いで歩き、助け合い、
勇気と希望を持って進むという哲学に満ちた思想がある。

 「アンパンマンたいそう」


「アンパンマンたいそう」

もし自信をなくして くじけそうになったら
いいことだけ いいことだけ 思い出せ
そうさ空と海をこえて 風のようにはしれ
夢と愛をつれて 地球をひとっとび

アンパンマンは君さ 元気を出して
アンパンマンは君さ ちからのかぎり
ほらきらめくよ 君はやさしいヒーローさ

 ビリーヴ(信じてる)
 「believe」

たとえば君が 傷ついて くじけそうに なった時は
かならずぼくが そばにいて ささえてあげるよ その肩を
世界中の 希望のせて この地球は まわってる

いま未来の 扉を開けるとき 悲しみや 苦しみが
いつの日か 喜びに変わるだろう
アイ ビリーブ イン フューチャー 信じてる

偽・アンパンマン 


 やなせたかしは言った。

「今、中国から偽アンパンマンが東南アジア方面へ大量に流れている話を聞いた。
それに抗議して止めさせろ、という話を聞いた。

しかし、
「それを止めさせたら、アジアの子どもたちは本物の値の高い
アンパンマンに会う機会が無くなるかも知れない。
それでは可哀想だから、ソーッとしておこう。」

偽・旭地下足袋 

 その昔、昭和の初期の頃、
私の祖父・文吉がブリジストン・旭地下足袋の総代理店をしていたときのこと、
「旭地下足袋の偽物が出回っている。取り締まってくれ、と言ってきた。



早速久留米のブリジストン本社に掛け合ったときのこと、
本社曰く、
優れ物が出たら、必ず偽物が付いて出る。これは止めても追っつかない。
むしろ、優れ物の査証・証拠だから、ほっとけ、ほっとけ!」

この受け取りようの違いが今考えさせている。



アンパンマン・宮垣

 



アンパンマン画像カレーパンマン画像しょくぱんまん画像

 さて、この「believe」を碁吉会・ボウクリ会のテーマソングとして
持ち込んだのは誰あろう、故宮垣実幹事長が、推薦して持参された。
爾来10年。碁吉会を共に手を取り合って、一緒に歩いた。

 「believe」こそ宮垣実である。



 氏が病床にて最後の言葉として、
「高野と二人が碁盤の真ん中に白と黒と居て、碁吉会をやって来ました」
述懐されました。

確かに碁吉会活動に悔いを残さず打ち込まれたことは、
定めし本人の本懐でもあったでしょう。