風神 雷神

                                                    高野圭介

ずたずたの日本 
8月11日、突然熱帯性低気圧が台風に変わった。それも強烈無比無比の台風。
日本はずたずた。水浸しである。

静岡で震度6が同時発生。近畿一円に雷注意報。
佐用川が氾濫。50pの津波発生。その2,3日前にはあちこちで竜巻が。



いったい日本はどうなっているのだろう。昔は地震・雷・火事・親父だったが、親父だけは軟化した。
今では地球から脱出するための、ノアの箱船を用意しなくちゃ、など、本気で考えなくっちゃ。


中国の神兵

日本の鬼子

 

2006年6月、中国の白洋淀に遊んだ。現在の中国では、
第二次世界大戦の抗日運動のその実態を記念館などに残している。
数年前に訪れた南京虐殺館。今回の白洋淀文化苑。香港の歴史博物館。



第2次世界大戦の戦争中、
「日本は神の国だから、鬼畜米英には負けない。
いざというときは神風が吹いて、日本の神兵は大和の国を救う」と信じていた。

2006年、とんでもないものを見た。
その戦争の時、我々が鬼畜米英と呼んだように、中国人は日本兵は鬼子と呼んで、
「中国は神の国だから、中国の神兵は日本の鬼子には負けない。」
と中国人は信じていたと言うのである。

何のことでもない、戦いの当事者同士が同じように神の国と神の国が戦って、
相手は鬼だったということだった。

たぶん弱い方の神様が負けたのだろう。

 風神・雷神
昔は日本武尊が暴風雨に遭い、
海神の怒りを鎮めるために妻・弟橘姫は生け贄となって、海底に消えた。

八百万の神のいたずらもええ加減にして欲しい。
風邪の神様は風邪引いてまんねん、というとも聞く。

海神といえばネプチューン。洋の東西で神様も変わる。
風神・雷神は竜巻の中に宿るという。



水難の神様は水神といえば龍神とか八岐大蛇。

八岐大蛇の故事に因んで、
神々に酒でも呑ませて昼寝をさせようというのは如何?


指運も
デーモンの支配


はてさて、神とはなにぞや。

そもそも、神仏という宗教は「鰯の頭も信心」と、信じないと成り立たない。
信じて、排他的になったら、争いの元凶となる。
無い方がまし・・とは困ったことだ。

今や、神も仏もない時代になったのかな?
人智の及ばざるところを司るデーモンの世界。これは
山の神のことか?CO2 のことか?

とはいえ、
碁でも、勝敗の分からぬ時は
「指運」という。
訳の分からぬデーモンの支配に委ねるということだ。

そういう世界もあるにはある。