空気伝染


「人生において、万巻の書をよむより、優れた人物に
一人でも多く会うほうがどれだけ勉強になるか。」

                                小泉信三

                                               高野圭介
 
 空気伝染  
 その昔、橋本宇太郎一門が山崎町を訪れたことがある。

 時間待ちをしていたときのこと、芦田磯子プロが
「高野さん、碁は空気伝染で強くなるんやで」・・
「そうそう、直毅先生に聞いたんです」



 それを聞いた宮本直毅九段「私は宇太郎先生から聞きました。」
 傍におられた宇太郎先生「あはっはっっh。空気伝染ですよ。」

 これが橋本一門の姿だった。

 木谷一門  
 どうも、良い環境に置け、ということか。

別に良い環境でなくとも、一つの思想、道徳などが毎日の生活の中で醸し出される
何ものかが出来あがって、家風とか、校風などが培われているのが分かる。



 おそらく、木谷道場も素晴らしい雰囲気が漂うていたのだろう。

仲間の中の自分
 スポーツに、マスゲームに、組織の中で行うゲーム。
例えば、野球、バレーボール、バスケットボール、サッカーなどなど。

 単独で行うのに、柔・剣道、テニス、卓球、水泳、などがある。

 ある人が、「私は組織の中のは好かん。独りでするスポーツが良いなぁ」と言う。
 言わんとすることは分からぬでも無いが、たとえ単独と雖も、相手があるし、
グループなど仲間が居ないものなんて存在しない。やはり、仲間の中の自分だ。

初めての成功

 
 エレベスト登頂にしたって、独り登ったにはその通りだろうが、
同じことを試みた先人という仲間が何人かあって、
初めての成功が認められるというものだ。

 それが碁吉会  
碁の仲間が集まった。

「碁はその人の囲碁観の発露である。碁の少々の上手下手など問題じゃない。
碁の好きな人が集まってきているんじゃ。その仲間が今ここにいるんじゃ。
他人の碁に口を挟んで言うんじゃないよ。
君も自分も碁を打つだけで楽しいじゃないか!」



 自分の碁を打つ仲間が群れを成した。それが碁吉会。

「須磨ヘラクレス・クラブ」  
 今また須磨の快男子が集い来て一つのクラブを結成した。
それが「須磨ヘラクレス・クラブ」



 先だって、中国は大理で、本クラブの紹介をした。
「ハハーン、健康クラブですか」と返ってきた。そう言うと、加齢の方々ばかりだが、
身心共に健康で、一際優れた人物の標本見たいな人達だ。

類は類をもって集まるという。良い仲間が出来た。