一歩踏み込んで


やる気を出して、前に向かって進もう



                                            高野圭介

 引かない戦い  
今日のテレビは殊の外ビジーだ。

NHKで井山裕太vs一力遼の準決勝の一局。



GAORAで、メキシコからフェレールvs錦織圭のテニス決勝戦。
テレビ二個で、忙しのダブルヘッダーであった。

あっちこっち見るに、身体は一つ。ああ、忙し!
結果は、一力 遼 とフェレールの勝利に終わった。

一歩踏み込んで   


錦織 圭は私・高野圭介と同じイニシャルK。サインも同じkei。

圭のリターンが凄い!フェレールの百何十㎞の剛速球サービスに向かって、
フォアもバックも同様に、ベースラインから一歩踏み込んで打つ。
一歩も引かないとはこのことだ。

途端に、相撲の立ち上がりの差し手争いから、ハズ押し、一気の寄り身を思った。

クロールで泳ぐとき、一直線に延ばした腕の手首辺りに全体重を掛ける。
これが泳ぎの一歩踏み込む姿勢だ。

強い兵隊  


昔から強い兵隊と言われたのはスパルタとナポレオン

仲間の誰が倒れようとも、一顧だにしないで、さっと補充して隊を崩さない。
威風堂々、何も無かったように前へ前へ進む。

進め進め兵隊進めだ。
世に、「断じて行えば鬼神もこれを避く」を以て困難にうち勝ったのだ。

信念に基づいた前向きだけがすべてに打ち勝った。

百尺竿頭  


禅問答にあります「百尺竿頭」というのはたいへんな境地に達した人でも
それを可として留まらないで、更に進めよ、とのこと。

百尺竿頭進一歩
(百尺竿頭一歩を進む)

百尺竿頭するの人、得入すとも、だ真を為さず、
   百尺竿頭にく歩を進め、十方世界に全身を現ずべし。

                          無門關

 百尺竿頭とは長い竿の先のことですが、それは、
きびしい修行を経て到達できる悟りの境地です。
修行のすえに悟りを開いたとしても、修行の道に終わりはないから
「さらに一歩を進めよ」ということです。 

Ahead  
Go ahead は成句で、先に進む=巧く行ってどんどん進むということ。
実際、先回りして、先手を取る。勝つことの要因の一つだ。

人に後れを取ってはならない。
Ahead of は、より進んで・・Be behind の逆だ。
状況判断は 、
Be ahead は(ゲームなどに)勝っている。

 先手のこと  
ゲームに先手ほど大切なものは無い。囲碁でも然り。

ただ、苦心して取った先手をどこに向けるかが問題だ。
常に、構想を練っていて、その要点を占めるという訳だ。

禅問答のようだが、「後手の先手」というのがある。
一手の価値の認識から派生してくる滋味ある考え方だ。

最後はつっ走って 

 
ゴールが見えてきた。
もうお終いだと思った瞬間、脳から「終わったよ!」と指示が出る。
これが危ないんだなぁ

途端に、本能的に自己報酬神経群が働き、脳の血流が落ちてしまう。
パフォーマンスが落ちて、身体が動かなくなり、圏外に落ちる。

ゴール:終わりを無視して、最後はつっ走ってしまうのが肝要。
スポーツに言う「フォロースロー」が大切とはこのことさ。