碁の信念的着手方程式

・・・ 民主党の政策決定方式に思う・・・

                                                                高野圭介

 政と官問題
NHK・TVの「日本のこれから・・・鳩山新政権に問う」・・
(2009年10月3日)を見た。

討論は各界のさまざまな人の発言を中心に会は進んだ。

一つのテーマに私は釘付けになった。
「政と官はどこまで変えられるか?」の討論である。
果たして、行政は巧く官僚のコントロールができるか?

具体的な関係 
これまで自民党時代は、何をどうするかについて、官僚の作成した試案を提起し、
大臣を通じて内閣の承認を得るというスタイルであった。

それを民主党では、まず、
行政が政治の方向性を決めて、
やり方を官僚の試案に委ねて、一つの試案を持ってくるという方式に替えるというのだ。


更にこれを修正して、複数の試案を作らせ、
それを検討するのはどうか?と言う案が提起された。

 橋本宇太郎総帥
私は「碁の打ち方」にその鍵を見た。
橋本宇太郎総帥に聞いた。「一つの局面で、A/B/C と、数カ所を選んで、
その中からベターを選び、ベストを決定するのですか?」と。

先生は

「私は一つの局面で、打つ手はただ一点、そこを丹念に読む。右顧左眄はしない。」
と、喝破された。

私は驚いた。私の想像とは全然違っていた。
つまり、橋本説は民主党の政策決定方式に酷似しているが、
複数の試案は有能な政治家には不要と、喝破されているようだ。

 信念的着手方程式
私には、よく勉強し、センスを磨いた有能な政治家は研ぎ澄まされたセンスで
政治主導に当たられると思う。
そうでないと、いやしくも、日本を背負うて立つ資格はない。

残念ながら、そのようなエクセレントはそんなに多いとは思えないから、
資料の中に埋もれる官僚無くして政治は無理!と思っている。

むしろ、政治家と官僚のより良き関係を作って、車の両輪になるのが好ましい関係ではないか?

やはり
、碁は自分の思想を信じ、
自分自身信念的着手方程式を奉じて、盤上に具現するものと思う。