スポーツマンシップを考える

大相撲の八百長事件から、碁の時間がらみフェアプレーについて

                        高野圭介

フェアプレイ 
今、大相撲が星の八百長とか。いろんな論評で揺れている。
プロレスなら許されるが、大相撲では許されない・・とも言う。

どんな結末を迎えるか、予断は許さないだろう。



この際、
スポーツマンシップとは、フェアプレイとは、など考えを巡らした。これが難しい。


フェアプレイ

 
・ 試合・競技ルールの順守

・ 役員への敬意そして判定・ジャッジへの従順

・ 対戦相手や他選手、仲間への敬意

・ 全選手、チームとの公平性、平等

・ いかなる状況でも品格を 






アンフェアな

プレーヤー


 ベストパフォーマンスを実現するために、心技体を整えるのだが、
フェアなプレーヤーとアンフェアなプレーヤーの特徴を見ると、


 フェアなプレーヤーの特徴

 
アンフェアなプレーヤーの特徴


ルールに従う 
 
他の人のプレイを批判する
 
 
審判の判定を受け入れる
 
審判をののしる
 
 
他の人のよいプレイをほめる
 
他の人の失敗を責める
 
 
チームメイトを励ます
 
 
他のプレイヤーをこき使う(ボス的行動)
 
 
自分のポジションでプレイする 
ポジションを逸脱しゲームを支配する
技能の低い仲間を助ける
   
技能の低い人をからかう

 勝ち負けにこだわらない
 
勝てば満足するが、負ければふてくされ
 
 
技術の応用に努める
 
 
技術の応用に努めない
 



事件の経過



 




 


 テニスの例を挙げる。

S.ウィリアムスの失格、罰金事件だ。


K.クライシュテルスとS.ウィリアムス 白熱のラリー戦だったが、
あっけない幕切れがあった。

テレビを見ていた方は、何が起きたか分からなかったのではないだろうか


 ★☆★ 事件の経過 ★☆★

 試合経過としては、その前から、S.ウィリアムスはフットフォールトを取られていた。
S.ウィリアムス自身は、これについて不服を申し立てていない

さて、試合終了のラストゲーム S.ウィリアムスのサービスゲーム。

S.ウィリアムスが自分のミスに腹を立てて、ラケットをコートに叩きつけ
、コードバイオレーション で警告とポイントを取られる。

この時点でS.ウィリアムスの15-40 セットポイントでかつマッチポイント。
S.ウィリアムスの2ndサービス、フットフォールトのアンパイア―のコールだ。
2ndサービスだったので結果的にダブルフォールトで
ポイントを失うと同時にゲームセット。

後味は悪い、ラインジャッジ、の取ったコール態度は立派だし、
主審の行動も正しい。従ってS.ウィリアムスの負けは当然と言える

S.ウィリアムスもその日の記者会見では、
何があったか分からない様子で、謝罪は無かったが、
翌日に、ラインジャッジ、審判、観客に対して、謝罪をしている。


ルールに違反した 
碁のルールと言えば、「石を取ったとき、盤上にハマ(上げ石のこと)を残して、
次の手を打ってはいけない」
というルールがあるが、

結城 聡天元が、勝っている碁をそのルールに違反したためにいさぎよく投了した。

 4次元のゲーム
囲碁がスポーツの仲間に入って、
時間が囲碁の大きなファクターとなって、4次元のゲームとなってきた。



「切れ負け」という時間の 設定は、秒読みもなく、厳しい。
打ち上げた石を除去する時間も、ダメを詰める時間も入っているのだ。

したがって、切れるのを待つのに、無駄なダメ石を打たせてという不埒な人も居る。
これなどはアンフェアなプレーヤーの特徴でもある。

秒読み係の苦悩
また、秒読みにしても、3.2.1.・・・と読んで、0.が、なかなか読めないのだそうだ。

特に,打ち手が大家の場合、読んで、トラブルに巻き込まれる怖れもあるし。
だから、言わないのはアンフェアなジャッジだ。

したがって、
0.の前の1秒のコールは勇気が要る。

不遜な依田
碁の終わりだけでない。始まりにも問題山積だ。

囲碁の依田紀基名人が2002年4月からNHK教育で始まる
「第50回NHK杯囲碁トーナメント」に出場しないことを明言。

囲碁界の花形選手が勢揃いする歴史ある大会で、
当代きっての名人不参加は前代未聞。
原因は何か?依田氏の度重なる遅刻に教養番組部の
ディレクターが強行措置をとったという噂だ。

依田とNHK戦不参加は賛否両論であったが、不遜・依田は爾来、
いつしか影が薄くなり、昨今では、檜舞台に余り見ない。

どうも、精神的なよりどころが大切なのではないか。

 人情が絡んできて
何がフェアプレーで、それを守るのがスポーツマンシップか?

やはり、角の立つ判定もあり、実はやはり曖昧な言葉でもあり、
実行に当たっては、分かった範囲でも、瞬間に人情が持ち上がって難しいものだ。