すっくと立つ


                    高野圭介

 
スックと立って歩く





 私が2014年10月以来、腰痛に悩まされてきたが、その原因が突き詰めたところ、
大地にすっくと立っていないと指摘された。

 思いもよらないことで、体幹の左右が対象で無い。それが骨盤の歪みというか、
高さが違う。重心が違う。またこれがそれぞれの違いがあるそうな。



 
 一口に言って、スックと真っ直ぐ立っていない。
立たないだけでなく、歩行が歪んでいて、靴のちび方を見れば分かる。
 じゃあ、正しい歩行はどうかというと、ネットで見るだけだが、言うべくして難しそう。

徐々にだが、三点立ちからスマートな歩みへ試行が始まった。

スカーレット・オハラ  
 何でもないようだが、
すっくと立った姿は美しいを通り越して強い力が漲っているのを感じないか。



 終戦直後の映画「風と共に去りぬ」のラストシーンで、
スカーレット・オハラが大地をしっかりと踏みしめて
すっくと立つ場面があったが、未だ脳裏に焼き付いている。


 安倍総理の2億ドル





 今、スックと立っていると見えるのはアベノミックスの安倍総理だ。
先だっての総選挙の数字が裏付けしている。お見事!

 2012年12月の就任以来23回の外遊で、のべ54カ国を訪問し、
安倍の海外訪問国数が歴代最多となって、今なお更新中である。

 地球儀俯瞰外交はそれはそれで精力的とすばらしいことだ。

 
ところが中東支援の具体策として「人道支援、インフラ整備など非軍事分野で
25億ドル相当の支援を新たに実施する」と説明。

このうち、イスラム過激派「イスラム国」の台頭に伴う難民支援などのため、
トルコ、レバノンやヨルダンなど周辺国に2億ドル(約235億円)を
無償資金協力として供与する。

これがイスラム国サイドとしては「敵国」と認定してしまった。
宗教上の争いは熾烈なのに、勇み足で足を踏み込んだしまい
危なっつかしい立ち方となって、足下がぐらついてきた感じだ。

理想の大模様  
囲碁でもやっぱり最高とされる「スックと立った姿」が最も好ましいと思う。



 それは幅のある大模様で、碁盤の一線から立ち上がって、
中央をスックとノビキッタ模様。これが最高だ。

まこと、理想の姿は滅多に実現しないものだが。