「あいさつ」とTPO

(Time=時、Place=所、Occasion=場合)



                                             高野圭介

問題提起

将碁友の会から問題提起がありました。

自分が投了したのに   ”運が味方しました”   
持ち点上位でしかも勝ったのに  ”ご指導ありがとうございました”
形勢は最悪、投了直前なのに ”急用ができましたので投了します”

 このような状況に合わないメッセージを送る人がいます。
 負け惜しみか軽い会話を楽しんでいるのかもしれませんが、
 これは明らかなマナー違反です。



対局中の
やたら
中座


対局中のことです。

 前に、モスクワで、碁吉会が碁の大会に参加しました。

 持ち時間が一人2時間もあったせいか、
ロシア人は対局中によく中座をします。
1手打って、席を立ち、
辺りをうろうろ歩いて、みんなの碁を見て回ります。
時間の半分ぐらい相手の席に人影のない対局となるのです。

 トップ・リーダーのバグダノフがやるから、若い人まで、
そうするのがマナーなのか、と、錯覚しているのかもね。


煙に巻く
今は居なくなりましたが、対局中に、煙草の煙を盤面にプウッと吹き付けます。
煙に巻くと言いますが、これもマナー違反の一つでしょう。

怨念の碁
よく知った仲間同士でも、こういうことが起きます。

 旅先で、5連勝した友人と、大会で当たりました。
旅先で本人は余程悔しかったのでしょう「怨念の碁じゃ。
こんどは負けヘンゾ」と、大きな声で言います。

こんな碁は負けられませんが、
怨念と言われては気味悪く、参りましたね。


初対面の
気分



ましてや、
インターネットの碁では、見知らぬ人と碁を打つものですから、
初対面の気分がその碁を殺すか活きさせるかです。
爽やかな挨拶をして、マナー良く碁を始めましょう。