与える精神

岡本綾子、涙の言葉
                          
高野圭介

岡本綾子

殿堂入り

岡本綾子が殿堂入りした。樋口久子、青木功に続いて三人目で、
いよいよ「世界ゴルフ殿堂」に入った、と、2005年11月15日の新聞が報じた。

 日本の先駆者として、米ツアーに乗り込んだアヤコは
言葉、生活習慣の違いなど、カルチャーショックに戸惑い
苦難の連続だった。

与える

精神

そんなアヤコを支えてくれたのは仲間の無償の行為だった。
 世界のアヤコならではの言葉が素晴らしい。

「私がアメリカツアーで学んだ最も大切なことは、与える精神だった。」そして、
「このスポーツ(ゴルフ)の素晴らしさを伝える大使となる使命を感じている。
ゴルフを通じて貢献していきたい」と。

世界で

活躍中

 今、世界で活躍している素晴らしい人たちがたくさん居る。

 野球の松井ゴジラがヤンキース残留で、4年、60億円の報酬を決めたと、
つまり、日当 5OO万円の報酬T、松井が評価されたという
 翌16日の good news である。

もちろんイチロー、井口も言うまでもない。

 小澤征爾がウィーン国立歌劇場の音楽監督を務め、
佐渡裕らも世界の指揮者も活躍中。

サッカーの中田たちも名選手群。枚挙にいとまがなかろう。

相撲界の

外国人

片や、日本国内で、外国人の活躍も怖ろしいばかりだ。
 アヤコと逆のことがいっぱい起きている。


たとえば相撲界。朝青龍を筆頭に、琴欧州や外国勢が
日本の国技の屋台骨を支えている現実を直視せねばならない。
その兆候は高見山、曙、武蔵山時代から予見があった。

 このことで、彼らに対抗できる日本人力士が現れない限り、
相撲人気の回復は期待できないだろうという憶測がある。

一方、外国人力士をもっと、偉い!と、評価すべきだとの意見もある。
至極当然のことなのだが。血は水より濃し。

囲碁の

殿堂

 囲碁の殿堂表彰は、日本棋院の創立80周年記念事業の一環として
昨年2004年から始まり、
第1回は江戸幕府初代将軍の徳川家康を初め、
本因坊算砂、道策、秀策、ら4人が選ばれている。

囲碁の日本棋院は2005年11月5日、第2回殿堂入りに
江戸時代に活躍した12世本因坊丈和を選出したと発表した。
 本因坊丈和は、江戸碁界の黄金時代を築いた功労者。
本因坊秀策らを育てた。

囲碁界の

外国人

 同様のことが、囲碁界でも見られる。
「タイトル戦で、リーグ入りしているのは、外国人が半分は居る。嘆かわしい」と。

悔しいのは悔しいが、現実からは逃れられない。
 でも、そうなったのは何故か?と、その人は問うていない。

「囲碁界が、永らく国内の温みに甘んじて、いわゆる鎖国状態同様で、
門戸を広く、世界に向けなかったからだ」と、
松本護さんは喝破する。

世界の

心も

ひとつ

理由はともあれ、今はすでに、世界は一つ。
舞台はインターナショナルの世界に拡大されていて、
都合の良い愛国主義・フォルキシズムだけ、というのは
人情とはいえ、そのままでは、もはや通用しない時代なのだ。
 いわば、ナショナリズムからグローバリゼーションへ

だからこそ、日本人がカルチャーショックを乗り越え、
友情に支えられながら、世界で羽ばたいている。
それが世界で受け入れられているではないか。