バーベキュー禁止



                                                   高野圭介

むかし、おきな というお手伝いさんが居ました。

朝、なかな が起きてきませんので、旦那さんが呼びました。
「おきな、おきよ! おおい おきな、起きよ!」

おきな は困りました。
「起きな、起きよ・・って、どうすればいいのよ」


この浜でも、お上から命令していることがある。
「バーベキュー禁止、花火禁止、沖の堤防の立ち入り禁止、・・・・諸々のこと禁止」

左の禁止の看板から右を向けば、「バーベキュー」の旗の乱立である。
つまり「バーベキューは美味しいぞ、作るから、お食べ下さい」だ。



須磨浜では
公序良俗に反する?アマのバーベキューは禁止で、
(神戸市建設局西部建設事務所・(財)神戸市公園緑化協会の制定)
商業ベース(シーパル須磨)のバーベキューは天下御免の王道食なのである。

ところで、禁止されているバーベキューは看板だけで、平気も平気、
全然お構いなく、友人家族の団欒・バーベキューの煙は立ち放題である。




他の、花火禁止、沖の堤防の立ち入り禁止、も姿勢だけしかない。
有料はしけが釣り人を、立ち入り禁止の堤防まで送り迎えしているんだから。


そしたら、
規制できないことを何故禁止の態度だけ示すのか、七不思議の一つとなっている。
因みに、七不思議の七はこれも何の意味のないが。



もう一つ、道路のことである

かっての、月見山本町の道路が震災後、拡張され、立派な道路が企画されてきました。
間もなく完成という昨今、全容が見えてきました。


素晴らしい車のオアシス

車道、自転車道、歩道と仕切られ、少なくとも神戸市のどこよりも美しく、機能的で、豪勢な道路なのです。

道路には、幅員の広い一ヶ所があって、そこへ導入路が作られていて、道路のオアシスのようになっている。
疲れを取ったり、待ち合わせしたりには全く好都合と感心していました


ところが。。である。


眼に飛び込んできましたのが交通公安局の「駐車禁止の立て札」です。



運転台から離れると交通違反だから、たいへんだ、と思っていたら、
聞くと、運転台にいても、駐禁になるというのです。

じゃあ
「休め、離れよ」とは、いったいどのようにこの場所を利用しなさいというのか
理解に苦しむ次第。

そんな難しいことを言わずに、自由に使えばいいのでは、と、今では常に数台の自動車が止まっている。
ある警備保障社の駐車場化しているようにも見える。
目の前には「駐禁」の、サインがしっかり立っているのに。


初めの「バーベキュー」も「オアシスの駐禁」も、昔からあって、
事情が変わったから、難しくなったと言うなら、分からぬでもない。

今、出来たてのほやほやで、まだ、湯気が立っているというのに、
その筋の上方からの命令はなんともはや難しい。