「まぼろしの免状」 高野圭介 |
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日本の知られざる囲碁免状 |
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藤沢秀行免状 | ◆藤沢名誉棋聖が日本棋院に復帰!◆ 2003年7月2日読売新聞の記事が眼に飛び込んできた。 曰く「日本棋院の収入源である免状を独自で出すことを 表明して、日本棋院から除名されていたが(中略) 今後免状は発行しないという条件に復帰となった」と。 |
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碁吉会ではすでに北島隆也さん、宮垣実さんら数人も この藤沢免状を取っておられ、もう半年も前から 中西美恵子さんのを申請中であったが、なかなか 埒があかないので、催促しようと思っていたばかりであったから、 中止の実情が判ったとはいえ、 まぼろしの免状化したのに、たいへんなショックである。 |
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瓊韻社の免状 ‖ 「其もと免状」 |
耳学問で、裏付けのあるものではないが、 瓊韻社(ケイインシャ)の免状に触れておきたい。 そもそも瓊韻社は棋正社の高部道平から別れて 雁金準一が結成したものである。 余談だが、高部道平は中国へ渡り、置き石のない 自由に打てる現在の碁を中国へ紹介した、 とは北京での語り草である。 |
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この免状は「其許(そこもと)免状」とも言われ、 今、私たちが持っている棋院の免状は 「貴殿益々・・云々」と始まるものであるが、 「そこもと(お前)は・・」と古式に則り始まる 瓊韻社の免状は希少価値そのものであろう。 |
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雁金九段(1879年〜1960年没)亡き後の 瓊韻社の後継者やまぼろしの「其もと免状」 の消息について、私は寡聞にして知らない。 |