違犯人・Offender

法(ルール)違犯のペナルティは身にも心にも厳しい!
ナルティ があってこそ、守られるべきものが守られる。

                                             高野圭介


 法違反者を
Offender と呼ぶ


シンガポールの
 鞭打ち刑


シンガポールでは煙草の禁煙違犯とか、ゴミのポイ捨てなどやまた
いわゆる陳列罪などの軽犯罪ともいえる法違反者をOffender と呼ぶ。
そもそも、offend は礼儀・慣習に背く、気分を損なう、感情を害するような意味で、
凶悪犯というものではない。それでも刑罰は結構重い。


シンガポールでは飲酒運転で人身事故を起こしたら鞭打ち刑になって、
命がけの罰が待っている、但し、55歳以上は執行猶予と聞いた。
もう30年も前、道路端に「違者罰」と書いた立看板をよく見た國だ。
今は不思議にも何も見かけないが。


麻薬犯は
即刻死刑



怖ろしい話も聞いた。

シンガポールでは麻薬犯は即刻死刑で、
今までに240人が死刑を執行されていると。
(死刑廃止論者は苦虫を噛む思いでしょうが)

 
『水滸伝』の
義賊の好漢


たちまち連想したのが『水滸伝』に出てくる義賊の好漢たちが、
義のために敢えて法に背き、悪を懲らして捕まる。

捕まったら最後、鞭打ち刑から顔に刺青、首枷の上護送途中で
ばっさり闇討ちと言った案配。
そこを脱出して、いわゆる梁山泊に集まってくる・・・
といった活劇が繰り広げられるのだが。

 国立公園・

タマルパイヤス山

煙草のポイ捨て


中国の天壇公園でも煙草の罰金は即金で納入した。

これはアメリカの話。
サンフランシスコの北にゴールデンゲートを渡ったら、
トロイデ状のタマルパイヤス山があって、そこがナショナルパークとなっている。
友人の tweet から煙草のポイ捨てを注意され、
Offender の罰金のことを聞かされたことがある。

ハワイの赤信号 
思い出すと、
1980年代の頃、ハワイで赤信号をうっかり一歩踏み出した。
何と、車が順次急停車する。

「何と、道徳心の厚い國か」と感心していたら、
不注意運転は信号無視の人への傷害でも無条件に許されないから、
罰金、体罰などの罰則を怖れ、急停車すると聞いた。

 マレーシアの汚い道
ところで、マレーシアの国境を越え、ジョホールに入った。
シンガポールに比べ、車も道も悪いし道のゴミが目立つ。

シンガポールでは法律違反には強力な罰則が確かに有効に働いていて、
どの道も、どの広場も清潔で美しい。


審判官の居ない

スポーツ


交通違反のペナルティ。試験のカンニングのペナルティ。
社会生活のあらゆるジャンルのルール違反にペナルティがある。

審判官の居ないスポーツはまずない。
公平な審判が居て初めて成立するのがスポーツである。
ただ、ゴルフは独特で、自分が審判官を務める。
それだけに自分への判定が甘いと、倍返しで跳ね返ってくる。

 中国では碁にも審判官が居て、最後に作って判定を下す。
だから、碁はスポーツのジャンルに入っている。



結城聡九段の
ハマ残し

投了


 二度打ちしたり、コウをコウ立てしないで取っても即負けとか、
今では、時間切れも規則の内で、ルールはとても厳しい。
ルールもアゲハマを盤上に残したりして打ち続けたら即負けだで、
かって、結城聡九段がハマを3目残して、次の手を打った。
盤上のハマを見付けた九段はいさぎよくサッと投了された。

両コウに仮生ひとつ 
ルールの曖昧なため、問題を提起されたものも少なくない。

古来有名なのは、法深坊と刑部坊の「如仏の判決」で、
「両コウに仮生ひとつ」の判決が有名な判断で、
別名「月光の活き」ともいわれている。

また、
「打たず3目」「一方ダメ」「スミの曲がり四目」とかの不文律もあれば、
呉清源と高川格の「一手コウ問題」呉清源・岩本薫の「手入れ問題」
また最近では、王立誠の「終盤問題」がある。

プロのど根性! 
私はかって、後藤俊午九段、円田秀樹九段らが全くの
ゴルフのビギナーのとき、ご一緒してラウンドした。

一ホールに10も20も叩く。空振りも結構ある。
ところが、どんな悪い数字でも正直に全てを書き出す。

大抵は「オマケ」とか言ってみんなで誤魔化してしまうが、
驚くなかれプロの世界では通用しない。
畏るべきはプロのど根性!

 棋士の習性でしょう
この話に、岐阜の土田正光九段は
「きっとそれが棋士の習性でしょう」と事もなげに言われる。

おそらくプロの世界では精神的なillegal も許されないで、
「肉付きの石」などは関係ないようなのでしょうね。きっと。


精神の動揺は着手に甚大な影響を及ぼす。

精神的なペナルティ   
精神的なペナルティも また 厳しい!

「審判官の要る碁なんて、碁じゃないですよ」という声
日本中の津々浦々から聞こえてきそうな気配が漂うてきた。