太陽と北風

0(ゼロ)と
(無限大)

                                     高野圭介


切磋琢磨
人間は競争相手と切磋琢磨して成長していきます。
 相手がなくなり、抜きん出てしまったら、独走に入ります
また、新人が現れ、打ちのめされて、世代交代で終焉。


イソップ物語
イソップ物語には太陽と北風の腕試しがありました。
何でも、旅人のマントを脱がせるのです。
結局、太陽が温かく包んでやることで、強引な北風に勝つお話しでしたね。


「太陽作戦」
それでもって、韓国が北鮮にさまざまな援助をして、
頑な北鮮に、融和を求めるというようなことを「太陽作戦」と名付けてやってきました。
その報いが「拉致」であったと、今では非難ごうごうのさ中です。



太陽族

北風族

 
武宮九段は趙治勲や小林光一の碁を「厳しいところから入っていく北風」と評し、
小林覚や自分・武宮の碁を「のんびりした温かさを基本とした太陽」と
認めたいと言っています。

 何がのんびり、温かいかと言えば、
太陽族は全局の景色を眺めながら、調和を主体に石立てしていく。
北風族は周りの景色を楽しまず、ひたすら目的地に向かって
進む地下鉄のようだ。と言うのです。
(cf:『名人・武宮正樹』)



松坂

イチロー



一口に腕試しと言っても、松坂大輔がレッドソックスに60億で売られていくとき、
「イチローに投げたい」と言いました。

これに対し、イチローも返します。
「最初の対戦の時、3三振取られました。バッターはピッチャーに対するとき、
受ける立場ではダメで、いつも挑戦者でなければヒット一本も打てない。
私も必死で立ち向かいます。」と。

 まさに、松坂はグランドの景色を背景として捉えながら投げ込む太陽族。
イチローは特にストライクゾーンに全神経を集める北風族じゃないでしょうか。


同じことを
やっている


 でも、苑田勇一九段は
太陽族も北風族も、実は同じことをやっている。」と言います。

 野球のピッチャーもバッターにも同じことが言えますね。


囲碁哲学


これにはビックリします。まったく逆さまなことが、
同じこととは。

これこそ囲碁哲学。

極限に於いては
0(ゼロ)(無限大)の両極端
実はまったく同じことなんですね。