Timely Timing Time




                                                   高野圭介

Time とは
Time とは、時そのもの。つまり、過去・現在・未来と流れてゆくものであり、
哲学的表現では、空間と共に、認識の基本的なものであり、
いっさいの出来事がそこで生起する枠のように考えられているもの。


時間の
速さと向き


時:Timeそのものは、
日常および哲学においては流れとしてとらえられることが多い。
例えば時(とき)とは、過去から未来に絶えず移り流れるものであり、
過去・現在・未来と連続して永久に流れ移ってゆく。

 流れに速さと向きがあるように、時間にも速さと向きを想定することができ、
ニュートン力学やアインシュタインの相対性理論における
時間軸と空間軸を使った座標系での質点の運動という捉え方や、
ファインマンダイアグラムにおける時間軸に沿った
素粒子の運動などはその例である。


Time に
関する


さて、この不可解なTimeの流れの中で、我々は生きている。

Time に関する単語や成句:phraze には身近なものがいろいろある。

timely   時機を得た。  折りよく、良い潮時に
timing 時機を選ぶこと。時機に合わせる。
on time = to time 時間通りに。
in time    間に合う。
at times  時々


橋本宇太郎師
碁の要素に時間が加わって、もう100年以上になるのかも知れない。

 江戸時代のお城碁の頃から思うと、雲泥の差である。
 かって、橋本宇太郎師が「2日打ち継ぎ制は碁に非ず」と喝破し、
「一日打ち切り制」を提唱された。

世界中で、番碁に限ってその名残は見られる。

 日本が世界の囲碁界からトップの座を奪われて、すでに久しい。
その理由は、持ち時間に馴れないからだ、と言い訳をしてきた。

 かって、1988年に橋本宇太郎師を最高顧問に、
神戸新聞社創立80周年記念訪中団が中国は北京を訪れたことがある。

 最初の打ち合わせの時、中国が要望した、対局開始時間を9:00とする案を
宇太郎師は「日本の棋士は10:00から頭が動き始めるように出来ている。
したがって、10:00対局開始が譲れない!」と、押し通してしまった。


インターネット
対局

新聞棋戦

インターネットの対局では持ち時間が
「各人10分」とか「一手一秒」という対局をよく見かける。
これ以上、短時間の碁はあり得ないだろう。

ここに、見かけるというのは、自分自身は打てないし、
こんな軽業のような実戦を打とうとも思わないからだ。

通常、新聞棋戦では、持ち時間40分ないし45分打ち切り。
そういうのが妥当な時間制限ではないか!

 でも、頭の中のヨミの世界では、
一秒何十手というのは茶飯事ではあるが。


手順の
タイミング


ランダムに、時間と碁を追ってみたが、

盤上着手のタイミングについて言えば、
・・・それは早打ちとかの時間でなくて・・・、
手順のタイミングがその着手が当を得ていないといけない。

遅すぎてはダメだし、早すぎてもダメ。
瞬間を捉えて、timely に、timingよく打つ。
これが難事中の難。