原田流活人碁を行く

白番 高野圭介 vs 2子 原田芳宏

将碁友の会Pリーグ9月対局から

251手完  白勝ち

                                  高野圭介 記


序盤、白75まで黒は堂々たるものである。
違和感の感じる手はない。申し分ない進行である。

黒76と敵陣深く打ち込んだ。良い気合いである。
黒122で146の左にコスめば生きている。私はそう思ったが、
なかなかこれからがたいへんだった。

ドンドコドンドコノビだして、黒166まで攻め合いの形となった。
私は160手辺りで、後に現れるコウを考えていた。

 
黒がコウ立てを上辺に求めたら、きっと、黒勝ちの線が出ていただろう。
折角のチャンスを逸したが、結果より道のりである。

黒勝ったも同然! 内容豊かな碁に私は感動した。

 
原田さんが独創的活人碁を創立、堂々と歩み掛けた。
碁は考えるもの。自分の碁に徹して、信念を持って打ち上げるもの。

鮮やかな活人碁の登場は拍手喝采である。