インダストリー4.0と囲碁界

イ・セドルvsアルファ碁五番勝負の総括に代えて



                                                高野圭介

人工頭脳様変わり  
 日進月歩という言葉は聞き古したが、実体は新鮮で脅威だ。
 イ・セドルがアルファ碁に完膚なきまでにやられて、手元にある「天頂の囲碁」を紐解いてみた。
同じAI(人工頭脳)でも驚くべき様変わりである。



 時代が変わってきたのである。ひたひたから急変の節目というか、
インダストリー4.0の成せる技とでも言うのでしょう。

 今、産業革命と言われる歴史を振り返ってみると、

第1次産業革命  
 第1次産業革命は18世紀末の石炭で動く蒸気機関である。
人間が道具を使う手工業から機械を使用する機械工業化により安価な商品が
生産されるようになり従来の手工業の家内工業が急速に没落してしまいました。



 産業革命におけるジェントルマンの役割も大でした。ロンドンのシティの
ジェントルマンの金融資本が綿織物業に乗り出したとか出資したと言うこともない。

第2次産業革命  
第2次産業革命は19世紀末の石油と電気である。自動車とプラスチックの石油商品の
出現により大量生産・大量輸送が加速化され大量消費時代となりました。

この機械化のために、交通事情も様変わりした。
失業の憂き目に遭ったのは「馬」であった。

  
 

さらに娯楽の面では映画、ラジオおよび蓄音機が開発され、
大衆のニーズに反応しただけでなく、雇用の面でも大きく貢献した。

しかし、その生産の拡大は長びく大不況 (1873年-1896年)と
いわゆる新帝国主義に繋がる要素も持っていた。

第3次産業革命  
第3次産業革命の主導は情報通信産業です。情報処理がだれでも、どこでも、
いつでも高速で加工し、移動し利用が可能になり、産業界も色々なことが変わります。



今刻々と進んでいると思っていたら、急変が起きているのに気が付いた。

囲碁界にも「デジタル革新」が起きたのです。それが「アルファ碁」








インダストリー4.0



第4次産業革命






















デジタル革新




 
 
第4次産業革命製造業を「インターネット」と「AI(人工知能)」で
自動化する動きが、欧米で勢いを増している。

 日本と並ぶモノづくり大国ドイツでは今、「インダストリー4.0」と呼ばれる
産業改革プロジェクトが産官学の共同で進められている。

これは工場の生産設備や物流の現場などをインターネットで結び、
AIで自動管理することにより、製造業の生産性や効率性、
柔軟性などを飛躍的に高めようとする試みだ。

 ドイツ政府はインダストリー4.0を文字通り「第4次産業革命」と位置付けている。



 
 
株も為替も想定外が続くニッポン経済にあって、経営トップたちが
なによりも「読めない」と頭を抱えているのが最近の消費者行動である。

歯科医で、技工士の仕事がAIにすでに取って代わりつつある。
未だ若干の問題も残されているが、もう時間の問題という。
技工士は失業という深刻な問題に直面している。

新しい IT失業問題が急浮上!

 新商品に熱中したかと思ったら、次の瞬間には別の新商品へと殺到する。
日本のGDPの6割を占める巨大な購買力を持つ消費者のそうした想定外の行動が、
大手企業の「生死」に直結するようになり、経営者たちは頭を抱え出した。

たとえば、テレビ離れをした人がスマホへ殺到したと思ったら、
今度はスマホに飽きてテレビに大挙して戻ってくる—。

あらゆるものがつながり、IoTとビッグデータが組み合わされることによって、
新たな価値が創造される時代。

如何なる優良企業にも、サドンデスの落とし穴が待っているかも知れない。
この新しい時代のビジネスキーワードは「デジタル革新」です。


  

囲碁界にも更なる革新が待っていると想像することは疑うまでもない。