第二章 チャトランガ 

(一) ゲ-ムの祖/チャトランガ)

                                                 高野圭介

ゲ-ムの祖  
 魚の元祖は「シ-ラカンス」。鳥の元祖は「始祖鳥」。
盤上(知的)ゲ-ムの元祖は「チャトランガ」
。私はこう思っている。

 8 路盤で創成された「チャトランガ」と呼ばれるゲームがある。
まあ、チェスの盤に、X印に斜めに線が入っていた。
と思って見ると想像出来るだろう。

 戦争ゲ-ム


「チャトランガ」は四つの組、四つの色の意味である。
名前のように、四人で遊ぶもので、
盤上の四組の駒が、お互いに戦争するゲ-ムである。

チャトランガも他のゲ-ムと同様に、
先行する競争ゲ-ムより発展したものと考えれる。

盤の升目に斜線を付けて、動く駒に性能の差を付けた戦争ゲ-ムであった。

進化するゲーム


 最初は 8×8 の盤で、王、象、馬、車、歩、の 5種類の駒であったが、
数百年の内にル-ルの不備が顕著になって来たのであろう、
遂に四人制から現在の二人制のタイプになった。

しかも、サイコロをゲ-ムの進行に使っていたが、それも止めになった。

 通常、 8×8 の盤を「アジュタパタ」と言い、四人制の盤上ゲ-ムのことを指す。
したがって、チャトランガと混同されることがある。《文献11》

北インドで創成 
「チャトランガは 北インドで創成された」と言われる。

それが西に向かって最初に伝えられたのが
ペルシャである」という古文書がイランにある。

そのこと自体元来同じエリアであったのだ。