第四章 囲碁伝承

(26) 老賢人・老子のかかわり

                                            高野圭介

老子の出生
老子は戦国時代 BC403~BC222の頃の人で、実在の不明の人。
老子は人為は偽であるとして、無為自然の道を説き、自給自足の生活を理想とした。

老子の出生については諸説紛々で、いくつかを拾ってみよう。

1, 老子は天地に先立って生まれた。
2, 天の精魄であって、神霊の属である。
3, その母に夫がなかった。
4, その母は大流星に感じて懐妊した。
5, 母は72年間懐妊してから生んだ。
6, 母がたまたま李(すもも)の樹の下にやってきたとき生んだ。
7, 生まれるとき、母の左脇を裂いて出た。
8, 生まれつき白髪頭だったから、老子と言った。
9, 生まれるとすぐ口を利いて、李(すもも)の樹を指し、これを性にしようと言った。

老子の風貌


老子の風貌が凄い。身長九尺。奇怪な図像学的な配置において、
宇宙自体をその構成要素と諸原理にわたって象徴していた。
即神霊であった。

顔色は黄白で、眉の長さ五寸で美しく、額は広く、
耳にはそれぞれ三つの穴があり長耳七寸。
大目、歯は疎(まば)ら、口は鳥のように四角で、唇は厚く、
さらに、額には15条の達理(すじめ)が走り、
日角月懸つまり太陽と月の形に隆起したおでこの相。
鼻は純骨双柱すなわち鼻が高くて鼻筋二本あり。
しかも、足は八卦、陰陽と五行の印を踏まえ、
手には十干の紋様を握っている。《文献01》

老子の生活
 生活は神亀を寝床にし、五色の雲を衣にして、
重畳の冠をかぶり、黄童120人を従えている。



荘子(老子の後継者で、実在?年代も不明 ) 人為・人偽を排し、
天から与えられた性のままに生きようと、説いた。

老賢人・老子
老子は全く
東洋人の持つ「老賢人」である。
彼は碁に最も関係のある道教の開祖と同時に仙人であろうか。

 道家的な人は「どこか型外れな所があって、
時々人の意表に出るような観察や批評を下す。
万事世間の常識的な人々とは調子が違って、奇警に富んでいる。
人よりも自然に生きようとする」。

この道家的な人と言うのは比較的少なく、
世の中に興味と活気を与える者はこの種の人物なのである。《文献35》