「品格ある碁」にゆったりと楽しんだ

                                                            高野圭介




碁の最も怖れる打ち手は4段と思っている。
殆ど碁の勉強らしくも無くて、アマの到達できる最高段が4段!そう思っているからだ。
この私見、「まさにその通り!」と同調されたのが、故橋本昌二プロだった。

それが証拠に、政治家、経営者、学者などは多くがこの範疇に居て、そこで停まっている。
そりゃそうだろう。研鑽の時間が本業に取られてしまっている。

今回、滋賀大学副学長という学者との碁を楽しみにしていた。
どんな碁を楽しめるか!興味津々で盤に向かった。



碁品ある碁
案に相違せず、先生の碁は「品性豊かな碁」だった

横綱は強いだけでは推挙されない。相撲の品性が問われるように、
「碁品ある碁」とは、碁に九品(クボン)あり
1.守拙。2.若愚。3.闘力。4.小巧。5.用智。6.通幽。7.具体。8.坐照。9.入神。で、
この、1〜9の段は強さもさることながら、碁の品格を問うと、されている。

先生は対局態度も抜群なれば、盤上も品性良しと合格点だった。




高野圭介 vs 3子 川嶋宗継

153手完 白 中押し勝ち

基本的に、品行方正という乱れない碁で、楷書の範疇に入る。

中盤、上辺黒94からの攻めには流石と感じ入ったが、
左辺108からと下辺126からの守勢が一転、黒を非勢に導いた。






 
互先  吉田 健  vs 先番 川嶋宗継

116手時間切れB打ち掛け

右上隅の変化、黒63で64キリかと思っていたら違った。
曲折はあったが、勝負は長引きそう。好敵手の感あり。