(2) 打ち掛け時における張の苦悩。

 1.   
緒戦・序盤右上隅の応接


石の持つエネルギー

 2.
打ち掛け時における張の苦悩。

 3.  
井山が中央の白を攻めず、左下隅の三三を無視したか?

 4.
張が満を持しての反撃なるか。


                                      高野圭介


井山裕太本因坊 史上初6冠
第37期棋聖戦七番勝負第6局 3月13日(水)



総合意見
わがアマチュア検討陣の見解は序盤白の右上での1目抜きが悪すぎる。

下辺での折衝も白に戦果なく、85手目、左辺黒割り打ち時点で、
井山必勝。盤面でもどうかの形勢、と言うのが一致した意見です。

N氏の意見
K氏(筋に明るく理論派)

白32のぞきは、下辺中央の白を弱めるだけで、賛成できない。

中央にむかった黒31が益々、光ってくる(高野先生と同意見)

白38の切りは無理気味だが、局面打開の為、棋聖が勝負手を放ったが、
挑戦者の冷静な対応で不発に終わった。

元々右辺は黒にとって21の伸びがある所で、地としては価値が少ない。
局面は狭まった。

高野の見解
「私は昨夜の封じ手のとき、黒31が中央で光っています。
張羽は打つ気がしないほど打つ手に困ったと思います。

ただ、形・姿だけでは打たないということで、
困ったのと、勝敗は別で、まだまだ動くとは思いますが、
中央に
重い白を抱えている張羽には苦難の道が待っているはず。