兄弟は仲の良い喧嘩相手

小3  高野雅永   vs  2子 小1 高野雅晴

155手完    黒2目勝ち

昭和45年7月3日   高野自宅
                                         高野圭介 記

 石持つ爪
 昭和45年1月27日より、ぼつぼつと二階十畳の間に小さな天狗さんが屯します。
笑いあり、喧嘩あり、何はともあれ,ボクの碁を残しておきましょう。

正座して 石持つ爪の 黒い砂     美津子

 「ご」
「 ご」
山小 3年2組 高野雅永

ぼくは、今年から「ご」を始めた。「ご」はゲームみたいにおもしろい。
「だれが先生だろう?」と思った。
先生はただのおじさんだ。
「なんだ、ただのおじさんか。」とぼくは思った。
ただのおじさんはごが六段だ。
おとうさんは、五段だが、名人だ。しょうじょうも、たてもたくさんもっている。
まさはるも、ごをしているが、ひどいことばかりしている。
でも、たまには、いいい場所もいく。
ただのおじさんは「一年でうてるようになる」といった。

 塾・塾・塾  
実は、この二人が小さな身体で、プロレスごっこをやり、
足四の字固めで二人とも動けなくなった。これはいけない、と
柔道に入門させた。と同時に、習字、そろばん、乗馬、
囲碁と息抜きさせないよう時間を縛ったものだ。

そうして碁を初めてから、半年経った。その棋譜。

その後、
二人とも、小学校の間はずーっと勉強などそっちのけで、
野に山に川に…虫取り、魚釣りの名人だった。