9子のしごきにパスした

西村 修  vs  9子 中2  高野雅永
155手完    黒中押し勝ち

昭和50年7月26日   川戸 竹添行雄邸
                                         高野圭介 記

下手こなし
戸原之竹添行雄さんからお呼びが掛かった。
音に聞こえた下手こなしの名人・西村修先生が待っているという。
何でも、並の5段では5子では碁にならんというのは聞いていた。

雅永・雅晴兄弟は轡を揃えていそいそと出掛けた。

やったー!
雅永は井目の碁は初めてに等しかったに相違ない。
おそらく、戸惑いながら打ち進めるが、打つほどに、白の厳しさが
伝わってきて、そこそこの差が生じたまま「投了」の声を聞いた。

「やったー!」と棋譜に書き込んでいる。

急速の進歩
それから、半年の後、多田昭円師匠に先番で3目勝った。
多田師匠はそれから数年後に「兵庫県・県名人」となった。

この半年に、どう開眼したか分からないが、
二段三段トビの急速の進歩を遂げている。