歴代兵庫県知事の話

第20回ミニミニ講座 いろり談議

吉岡 易 先生

とき  2017年4月27日13:00~
ところ 交友プラニングセンター


兵庫県知事:阪本勝から金井元彦へ

                                                         高野圭介



岸田~阪本~金井


 岸田・吉川の両陣営とも分裂選挙で足並みが乱れたままの中、
前尼崎市長の阪本勝が社会党推薦で出馬して台風の目となり、
12月12日の投開票では阪本が岸田と吉川に大差を付けて当選する。

阪本の当選によって兵庫県政史上初にして現在まで唯一の革新県政が樹立され、
保守陣営は阪本県政で副知事を務めた金井元彦(1903-1991)の2期目まで
不毛な政争の遺恨を引きずる大きな疲弊状態が続くことになった。

坂本知事略歴

坂本知事略歴


1899年、兵庫県尼崎市で眼科医の家に生まれる。
家は尼崎藩の藩医の家柄であった.

兵庫県議〜衆議院議員時代

尼崎市長〜兵庫県知事時代

兵庫県知事退任後,翌1963年4月の統一地方選挙において
東京都知事選挙に革新統一候補として立候補したが、
自民党が推薦する現職の東龍太郎に敗れて落選した。

1970年、兵庫県立近代美術館設立に際し初代館長に就任する。


文人・阪本勝


文人・阪本勝の楽しい随筆集・・・「風塵の色」が出色。愛読書の一つ。

阪本著作の数々

全集に阪本勝著作集刊行委員会編著の
『阪本勝著作集』全5巻(1979年 - 1983年)がある。

洛陽飢ゆ(福永書店、1927年)

戯曲 資本論(日本評論社、1931年)

残念さん 山本文之助鑑光(万有社、1934年)

歌集 風塵(市民同友会エリート・シリーズ、1951年)

随筆集 市長の手帖(新元社、1954年)

荒磯に鰯を焼く(彩光社、1963年)

佐伯祐三(日動出版部、1970年)

ある放浪僧の生涯(創元社、1972年)

 
半どんの会

半分休みの土曜日という意味で「半土」という言葉が生まれ、
それが転じて「半ドン」と言われるようになった

文人。阪本勝の肝煎りで立ち上げた文化人の会


矛盾に思える二件
1951年、尼崎市長時代に、尼崎競艇場を誘致した。 一方
1954年、兵庫県知事時代に、明石競輪場を廃止した。

1954年、革新系県知事として兵庫県県知事となったが、
1962年、保守系県知事としての金井元彦に兵庫県県知事を譲った。

 阪本語録
 阪本勝さんが、兵庫県知事を辞するときの語録は未だに語り草となっている。
「退」に人間の出来、不出来がはっきり出るのは、二つの. 作業をやらねばならぬからだ。

第一に「よき後継者を選ぶ」. 第二に「仕事に対する執着を断ち切る」作業である。

金井元彦知事
1955年2月、兵庫県知事の阪本勝に迎えられて副知事に就任。
1962年、阪本が2期 ... 知事選に出馬し当選する。



1964年6月、現在の 兵庫県庁舎1号館落成を記念して兵庫県旗を制定した。

兵庫大仏


また金井は神戸市兵庫区能福寺兵庫大仏再建奉賛会の会長を務め、
1991年5月9日開眼法要が行なわれている。

カジノ論 
カジノを含む統合型リゾート施設(IR)整備推進法が、
2016年、十分な審議を経ないまま、国会終盤に成立した。


 参院での採決前に、ギャンブル依存症への対策をめぐり一部修正が加えられた。
だが、政府に求める「必要な措置」の具体例として依存症を明示したにすぎず、
およそ十分な措置とはいえない。

メリット

国内外からの観光客の誘致やMICEの振興
カジノ税収入など新規財源の創出
地域での雇用促進や経済波及効果

デメリット

カジノ解禁による反社会的勢力の活動の活発化やギャンブル依存症問題
(具体的には、カジノ解禁が暴力団の介入の要因になることなど) しかし、
これには「遊技」という欺瞞的な扱いで、パチンコ・パチスロという賭博場が
庶民の生活圏である駅前など何処にでもある先進国は日本だけだから、
他の先進国の10倍の割合のギャンブル依存症がいるという指摘がある。

 
公営ギャンブルの利益

中央競馬 2兆4000億+地方競馬 3千6百億=2兆7千600億
競輪 6千100億+オー-トレース 700億 =6千800億
宝くじ= 9200億
スポーツ振興くじ:TOTOサッカ-くじ =1100億

公営ギャンブルすべての合計 4兆4千700億

パチンコ・パチスロ(1万1千店=457万台=23兆円)

ギャンブル王国日本は27兆5000億が消えている。
パチンコが8割を占めているのが現実だ。

果たして、統合型リゾート施設(IR)整備推進法について
このパチンコの問題を解決してくれるなら、大賛成ではないか。