能楽のお話



                                                高野美津子



この夏は雨が多くて、足もとは悪かったが、祇園祭は宵山へ出かけました。
 7月16日11:00から「能のお話」があるというので、早めに出かけました。
お話は 「能というもの」(能=猿能楽のこと)から始まって、
「能装束・能面・能舞扇」と面白いお話がいっぱいでした。

能楽の五流 四流から
江戸時代は四流で、
上掛(観世・宝生)
下掛(金春・金剛)でした。

今は五流
後に、一流(喜多)が加わって、
今は、五流となっています。





能の沿革

中世芸能
南北朝・室町時代に、
観阿弥・世阿弥父子が
足利義満将軍の保護を受けて、
舞踊と謡の要素を集大成した歌舞劇で、
日本の中世芸能と言われています。

幕府の式楽
江戸時代には幕府の式楽として栄えました。


能楽(狂言も含んで)と称される。 
能楽の内容は、
舞、謡、囃子の三要素より成る。

古典より脚色
題材は源氏物語、平家物語など、
古典より脚色したもの。



能装束

能装束
一般に、衣装、帽子、冠、足袋・・・など
小袖類・・唐織り(高貴な方)、
厚板(厚織り)摺り箔、縫い箔


広袖類
(袖が二巾で、絽・紗・羅などの
軽い素材が多い)
狩り衣、法被、長絹、水衣、舞衣
(本格的な舞ではない)



大口、半切、指貫


素抱、直垂




能面


面の種類
(400種類以上)

鬼神の面、怨霊の面、
尉面と姥面(老人の面)、
男面、女面。

能面うち
能面を作る人のこと

素材
主として、桧から作成した。

面の取り方
木の芯に向かって(木裏)に顔面を作る。
芯からヤニが出るので、芯ははずす。
(木裏の「板目の碁盤」と
まったく同様の取り方


本面と写し面
本面は
室町時代(3〜400年前)のもので、
今ではもはや殆ど残ってない。
  写し面を又、写していって、
現在、引継がれている。


能扇


舞扇は
日本舞踊と
能楽用の
二種類ある。



たとへば、平家物語の上演のときの扇は、

表面に・・平家用「波に夕日」 
裏面に・・源氏用「上り松に旭」


素材
桧・紙・中には白檀・香木も・・・