初めに心ありき

人間は自然の摂理の中で発生し育まれてきました。
 本来自然と共にあるように仕組まれているのです。

歩くことを憶え、成長に応じた経験をし、見る範囲が広がり、
それに伴って広くものを見る目が養われ、
自分のレベルに合った知識
,情報が自然に得られて、
バランスの取れた自己組織化が行われてきました。
これが心です。心は自然の摂理の中で育まれべきものなのです。

人はコンピュータと異なり、「初めに心ありき」です。
言葉は心と心を通じ合わせるための手段です。

情報化社会は、「初めに言葉ありき」の世界です。
心がきちんと整なっていない状況の中で、
いろいろなレベルの情報が嵐のごとく入り込んできます。

これでは、経験を基にした自己組織化をすることは不可能となり、
言葉によるアンバランスな自己組織化がなされていっても仕方が無いような気がします。
今子ども達が色々な問題を起こしていますが、
これも、原因の一つであるような気がしてなりません。

言葉は手段に過ぎません。人が「初めに言葉ありき」であってはならないと思います。

初めに、どう心を整え、どう成長させていくかが、
これからの教育の最大の問題ではないでしょうか。