高野の大塗り

生涯忘れることの出来ない、大敗の大塗り

                               
高野圭介 自戦記

家田隆二八段 vs 二子 高野圭介

2008年12月19日 隆研・稲葉プラザ
88手以下略  白中押し勝ち


快禅の大塗り
黒64まで、白を塗り込んで、自分で驚いた。

「快禅の大塗り!」と私はつぶやき・・叫んだ!
やった!と、嬉しくなっていた。


快禅の大塗り・・・有名なハメ手である。

江戸中期に快禅和尚という豪快な碁打ちが居た。
快禅の先番・詳細不詳。
白を塗りたくって、押し込めた。
白66まで、黒、絶対優勢の図。



棋譜快禅の大塗り」

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黒66から気持ち良く隅を締め付けて、
中を黒88とカケて打ったが、アジ悪く、
巧妙に白に網を破られて、大敗した。

さすが、
白65コスミはプロの長考で狂い無く
後続の黒の攻めはとても困難!
後は相当自重を迫られていた。

すなわち、
辺を板にツナイでおけばなお優勢。
本譜は無念だったが、
勢いの及ぶところ。又楽しからずや!



嬉しくなって、破れ網の実戦譜(どうにも止まらなかった)




もう一つは参考図(局後自宅での検討で)のように、
外から簡明に打って、これがよかった。


たった一手の問題で、まったく、コロンブスの卵。

これなら、見事な「高野の上塗り」誕生だった。
この完璧さは「快禅の大塗り」の比ではなかった。


完璧!!「高野の上塗り」誕生!