「楽水号」の命名

                                       西光博司


「楽水」を座右の銘  
西光嘉座衛門は「楽水」を座右の銘とした。

水に遊び、舟に楽しみ、そこに生涯の生き甲斐を求めた。
朝に夕に、自ずと楽水こそ安住の場所であったのだろう。

たまたま、論語にそれを見出したときの歓びは想像に難くない。
瞑すべし、嘉左ヱ門。






船側にある「楽水」は嘉座衛門の揮毫をコンピューター処理したものです。

分かり易く説明
知者は『水』のように臨機応変に時流に対応していくことができるが、
仁者は『山』のように泰然自若としていて
その場限りの流行に流されることなどはない。

知者はアクティブに知性を用いながら実際の社会で活躍し続けるが、
仁者は功績や名声を手に入れるような活動には興味が乏しく、
静謐で道徳的な人生に時を費やす。

自分の才覚を存分に活かしながら楽しむ知者と、
自己と他者の調和を図りながら
健康に長寿の人生を享受できる仁者との違いを語っている。




 
 
「楽水」「楽山」の語源は論語


子曰 知者楽水、仁者楽山
知者動、仁者静
知者楽、仁者壽
                論語


 知者は水を楽しみ、仁者は山を楽しむ。
知者は動き、仁者は静かなり。
知者は楽しみ、仁者は寿(いのちなが)し。

            読み下し



 
「楽水」「楽山」の意味


知の人と仁の人とでは、性質が異なる。

知の人は心が活発なので流れゆく水を好み、

仁の人は心が落ち着いて不動の山を好む。

知の人は動き、仁の人は静かである。

よって、知の人は快活に人生を楽しみ、

仁の人は心安らかに長寿となる。