天下の名筆家、勢揃い

哀しいかな、悪筆を以て自認する小生の参観こそが可笑しいのだが、
「王羲之」の名前だけは知っているが、どれがどれだか見分けも付かない。

細字から太字、篆書から草書まで、それでも、じづら(字面)の凄さだけは感じた。

                                            高野圭介




入館に際しては入場料無料だが、入場券は手交することになっている。

博物館内は警護は厳しいが、写真撮影もすべてOKであった。


 

書家中国語では書法大師・書法大家というらしい。





書家大比較論

書の名家は、後漢張芝は鍾繇と張芝は群を抜いてよい。
その他は観るに足りない。」という。

そして、鍾繇と張芝が歿して、羲之と献之がこれを継ぐことになる。
王羲之はまた、「わが書を鍾繇と張芝に比べると、鍾繇には拮抗する。
しかし、張芝の草書は、いまなお雁行する。」といっている。

鍾繇の楷書、張芝の草書を王羲之のそれと比較した場合、
羲之の各々の書体は鍾繇・張芝に勝っていないが、
羲之は各書体に通じているという点で卓越している。
王献之の筆跡は羲之の書法をほぼ伝承していると思われるが、
そうでない面も色々な逸話が物語っており、
献之が羲之に及ばないのは疑いない。