守 拙

                            高野圭介

 東洋の芸術論の根本には、巧妙よりも「守拙」を尊ぶ姿勢がある。
菜根譚の中で「文は拙をもって進み、道は拙をもって成る。
一の拙の地、無限の意味あり」と、洪自誠もいっている。

。「拙」とは巧の反対で、愚直稚拙の拙である。つたない。鈍い。愚鈍。つまり
「守拙」とは、あくまで愚直に己を飾らず、正直に事にあたることである。

守拙会の守拙である。

尾崎正一先生は「拙は秀にして逸」と墨書された。愚直こそ秀逸なのだ。




「拙は秀にして逸」    尾崎正一 墨書