橫井傘二・詩心の世界



                     高野圭介 編



短歌は鬱勃と湧き出る詩情を率直に綴る。
リズミカルな流れさえ感じる短歌。


俳句も蘊蓄のある名詞が口を突いて出てくる。つまり、
過剰な形容詞が排除され,写実性の動きが躍動してくる。


 傘二の川柳は作品も一句だけで、
分からないのが本音です。
そういう間に,入選作が追加されてきました。

その詩心が傘二冠絶の定形詩と言えましょう。

 


2018年11月 松山を訪ねて  橫井 司





俳句  蘊蓄ある名詞

俳句は201610月より神戸新聞に投稿 足跡



投稿一年半、遂に
特撰

  2018年11月26日  入選  
自づから物語をり式部の実

 2018年11月19日 入選  
みちのくの言の葉添へて菊の酒

 2018年10月15日 入選
城裏の暗きを出でて杜鵑草

 2018年8月27日 入選
読み更ける吉川英治明易し

2018年6月18日 特選
言霊を暫し残して桜散る

2018年1月22日 入選
冬の月メタセコイアの葉隠に

2017年11月27日 入選
帰り来る人はもう居ず秋の蝉

2017年10月25日 入選
生身魂大口開けて飯を喰ふ

2017年9月25日 入選
逆立ちて強張る腕や雲の峰

2017年7月24日 入選
新緑の絵の具さらさら風の刷く

2017年6月26日 入選
メールとふ恋のミサイル風信子

2017年5月22日 入選
小さき手に小さき幸せ豆の花

2017年4月24日 入選
啓蟄の手足伸ばして風を知る

2017年3月27日 入選
榾の火に誘はれ生きしことのあり

2017年2月27日 入選
煩悩の一つ鎮めて冬帽子

2017年1月30日 入選
御座船の舳先分け入る海の秋

2016年12月24日 入選
泣く男泣かぬ女や新走り






川柳   斜交いの視点

川柳は20183月より神戸新聞に投稿足跡

 2018年11月19日 入選  
ひんがしと読めばいにしえ想う時

2018年7月11日 入選  
カバを見る人を見ている緩い人

2018年5月9日 入選
さっきまで賛成の手に裏切られ






短歌  豊かな詩情の吐露

短歌は20181月より神戸新聞に投稿足跡


2018年9月17日 入選 
棺に入る亡父(ちち)に向かひて我ひとり夜はいつしか白々と明く

2018年7月11日  入選
初夏の日に蜃気楼なるめらめらが若葉に舫ふ原爆ドーム

2018年5月9日 入選
てやはるの川に遊(すさ)びし春鴨の尾を立て潜る水の煌めき

2018年3月26日 入選
玻璃窓に冬の赤月見えしとき生命あるもの息を調(ととの)ふ