高野圭介 百人一譜

      
 

落ち着いた佳手

ご主人の愼三さんともいつもご一緒に、よく奈良盆地を歩いた。思い出はいっぱいあります。

白番 高野圭介 vs  五子 清水美子

シーパル須磨碁吉会25周年記念碁会    201510月19日(月

232手完      黒1目勝ち

                                     自戦記   高野圭介




落ち着いた佳手ばかりで、悪手らしいものが見当たらない。

勝ったン??
「え!??勝ったン 1目・・・勝ったン」
美子さんの飛び上がって気勢の上がる声が何遍か響いた。

久しぶりの対局で私も楽しいひとときだった。

酥あります
碁吉会で、北島隆也さん、宮垣実さん、杉田さんとよく遊んだ仲間だ。

しかも ご主人の愼三さんともいつもご一緒に、よく奈良盆地を歩いた。
思い出はいっぱいいっぱい湧き出てくるようにあります。

2011年頃、どこかで「酥あります」の暖簾を見て、欲しいと言ったら、
後日、清水さんから氷の冷却付きで送ってこられました。
半分を私から鈴木利章教授に送ったりして喜ばれたことがあります。

囲碁ボランティア  
美子さんは囲碁の愛好者を施設に訪ねて、囲碁ボランティアを
永年続けておられた。 きっと、今もやってはるでしょう。

5子では難しい?と思いながら、打ったが、やはり強くなっている。
後で聞いたら、男性の中に混じっても4段だそうだ。
知らぬが仏だった。

碁吉会との接点
碁吉会との接点は1996年の箱根大会からだった。
1998年因島大会に井山裕大が参加したときは、
総員72名、内、奈良から15名が大挙参加した。

それだけではない。
神戸と奈良は交互によく行き来したものだ。

京都大会のときのこと、北島さんと
「美子ちゃんが来るんだって、嬉しいなぁ」と言い合っていました。


夏のある日のこと、須磨の海で、大勢で泳いだ。
私のクロールを美子さんと竹之内正子さんが傍から
平泳ぎでスイスイと追い越されたのも昨日のようだ。

落ち着いた佳手  
棋譜を調べてみたが、落ち着いた佳手ばかりで、
悪手らしいものが見当たらない。筋も形も精錬されているのだ。

したがって、黒は碁が壊れる虞はないと、思っているのだろう。
最後の1目を突き放された。