定石と非定石

石は中央へ向く方向でなければ定石の範疇にも入らない


反定石の世界




                                                 高野圭介

非と不
まず「非と不」です。

「不」を辞書は「[接頭]名詞または形容動詞の語幹に付いて、
それを打ち消し、否定する意を表す。」つまり

1 …でない、…しない、などの意を添える。
2 …がない、…がわるい、…がよくない、などの意を添える。

「不合理」「不自然」「不具合」「不確実」「不一致」

 
「非」は辞書によると、まず名詞として次の3項があります。

1 道理に反すること。正しくないこと。「―をあばく」是(ぜ)。
2 あやまり。欠点。「自分の―を認める」
3 物事がうまくいかないこと。「戦況は日ごとに―となる」

「非民主的」「非科学的」「非常勤」「非ピリン系感冒薬」

非定石
プロの実戦に定石のまま現れるよりも、
定石外れが打たれることの方が多いのではなかろうか。

つまり、定石外れは定石予備軍であり、
定石外れこそ別の定石である可能性が高い。
その定石外れを私は勝手に非定石と呼んでいた。

でも非定石と呼ぶぶのは大間違いで、ダメ変化のことらしい。
定石外れは、単なる変化で、新定石の卵かも知れないのだ。


姿を消した

将棋の非定跡


将棋の世界では非定跡という戦法がある。


「腰掛け角」「浮き浮き飛車」「猫だまし」「ノーガード戦法」

これはとても誠に変則で、面白いと言ったら面白いが、消えた。

ご本人の弁

僕がネット将棋にハマったきっかけともいえるサイト、
「非定跡党」様が閉鎖されてしまいました。
こんな世界があるのか!面白い!と思い、
このブログを始めるきっかけになったものでもあります。

残念ではありますが、
ひょいさんの事情もあって、仕方のないことでしょう。

 
AGA会長

Phil Straus


 

1997年私はUS碁コングレスに参加した。
当時のAGA会長は
Phil Straus (右側)でした。

オークランドの
tweet から{tweet pen}を言付かって、
紹介して貰いました。

到着早々、棋書
(joseki)上下2冊をサイン入りで戴きました。

三三だけは無い
上巻(Volume one)の内容(Contents)の冒頭から記載されているのが
左上隅、「小目にケイマ掛かり、一間に低く挟んでの変化」です。



これに、
abcde5ヶ所の受け方があるが、三三ツケだけは無い。
おそらく日本の古来からの定石には三三ツケはあるはず。


翌朝、この点を質問したら、Phil Straus の弁は
「中へ出ないで、隅に向いて動く法は無い」というのでした。

つまり、
石は中央へ向く方向でなければ定石の範疇にも入らないとの論拠です。