修業僧の生活規範 善通寺暴力事件に僧の生活規範を思う 高野圭介 |
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中川宋淵老師 | 私がかって蜜多窟・中川宋淵老師を春の龍澤寺を尋ね、 一ヶ月も警策に叩かれて座禅を組んでいたことがある。 因みに、宗淵老師の俳句は大きな美しい句だった。 たらちねの生まれぬ前の月明かり 宗淵 |
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善通寺暴力事件 | 真言宗開祖の空海の生誕地とされる香川県善通寺市の善通寺で、 修行中だった僧侶の男性が約20日間にわたり、指導役の僧侶から一方的に 暴力を受けてけがをしたとして、善通寺署へ被害届を提出した。 別の修行僧一人も同じ指導役から継続的に暴力を受けていたことも判明した。 寺の関係者は「宗教施設内で、修行中の者を殴るようなことは、 宗教家としてあるまじき行為だ」と話している。 |
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比叡の荒法師 | 私の体験とこの暴力僧の報道にはあまりもの乖離があって、想像も付かないが、 遡って白河法皇が、「わたしの意のままにならないものは、 賀茂の流れと双六の賽と 比叡の荒法師だ」といった、という、 あの歴史上有名な“無法”実力集団を思い出す。 |
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日課の対照表 | ともあれ、龍澤寺の戒律や規律、そして一日の時間割を思い浮かべていた。 折しも善通寺事件で、寺の起床から就寝までの日課がテレビに映った。 私自身の現在の日課とその寺の日課の対照表を作ってみた。 |
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単調を克服する | 私の規範は中身が種々雑多でそれなりの変化があるが、 修業僧の日課は確かに単調そのもの。それが来る日も来る日もである。 私の体験では「托鉢に出掛ける」のが救いの業であった。たまに 托鉢僧へ般若湯が施されることもあるのが唯一の俗界での息抜きであった。 ある意味では密室の単調な生活の怖さであろうが、 修業とはその単調を克服するものなのかも知れない。 |