相撲道から棋道を考える

                                                      高野圭介




貴乃花が

理事立候補



 このたび貴乃花が相撲協会の理事に立候補する
貴乃花自身は、強靱すぎるほどの精神力、鬼気迫るほどの気迫で、
相撲道の集大成のような足跡を残したし、若貴の活動に、
当然のようにメディアは日本中が感動した。




貴乃花の主張


私には、現今は当時の大相撲から見ると、物足りない土俵上である。

今は相撲界だけでなく世の中が大きく変わろうとしている変革期です。

若い親方や中堅の親方が現状に危惧を持っているのでしょうが、
みし、従来通りのやり方で理事になっても、
過去の手法をなぞるだけで新しいことができない恐れがあります。


その中を
貴乃花自身も危機感を抱いて、自分が動かなくてどうするんだという
強い思いが自分を突き動かしましたと、言っている。

とはいえ、詳細は分からないのがほんとうで、朝青龍の23回目の優勝後、
貴乃花親方は
「毎日こつこつ精進することが真の相撲道」とのメッセージを残した。

親方からすれば朝青龍の稽古不足や土俵上の派手なパフォーマンスにも嫌悪感があるからだろう。

真の相撲道
では、本来の相撲道とは何か・・・というと、

相撲本来の厳格な礼儀や品格。相撲とは何かっを考え、人気と品格を具えた力士になること。

更に言えば、

「毎日こつこつ精進することが真の相撲道」で、
「礼に始まり、礼に終わる」力士の作法は、人間の作法でもある。
勝ち負けにこだわるのではなく、人間を磨くこと。
「心・技・体」の具わった力士としての自覚は、人間としての自覚でもある。

さて、この呈の相撲観はきれい事を並べて、相撲美学のお題目を唱えているようにも見える。
しかし、日本中の人が「そうだそうだ」と、分かり易い。

   
ここに、相撲道を棋道に置き換えて、
囲碁愛好者の皆さまに今、一つの問題を提起する

「碁の勝ち負けの前に、勝ち負けにこだわるのではなく、人間を磨くこと。
毎日こつこつ精進することが真の棋道なり」は・・・


「あなたは棋道に邁進している」・・・は、どう思いますか?


『囲碁革命

実戦新布石』


1934年に刊行された『囲棋革命・実戦新布石』
呉清源・木谷実・安永一共著・序に識してある・・・

「本書の特色として、眼から頭へ、盤石要らず・・」とは。

つまり、碁は打つものでもあるが、考えるものだ、と言っている。



『囲棋革命

新布石法』



『囲棋革命・新布石法』呉清源・木谷実・安永一共著・1934年に刊行に曰く、

「天元は平均における最優位」
「星は平均の極致」などなど


碁をどう打つか?と考える前に、天元は?星の意味は?などと
基本の基本から論を展開して、碁とは何ぞや!を展開している。

碁というものをしっかり把握して、天下一の戦績を残したものでしょう。


 



碁の本質、棋道
の具現

 

ここで、あなたにお聞きします。

「棋道とは何か、碁の本質は? など、考えたことはありますか?」など・・・
頭の片隅にもありますか?

もし、あるとすればお訊ねします。

「碁の本質、棋道たるものを実戦で、どのように具現していますか?」