井原のおもしろ詰碁の真骨頂


1  年間2500題創作記念・公開対局
2  祝 関西棋院理事就任
3  創作詰め碁 4
4  いずみの会50回記念詰碁  8題


 詰碁の天才・井原嗣治さんが、まる一年詰碁を作り続けて2,700題。
  見事な記録を樹立されました。一日平均7題という快記録です。
 井原さんはひとりでこっそり作ったのではなくて、
しょっちゅう「詰碁作成講習会」を催したり、
作成の秘伝を公開されてきました。

 いつも「碁は楽しく、面白く打ってこそ価値がある」が口癖で、
いずみの会(碁吉会大阪道場)の開設にあたっては、
「みんな仲良く、楽しく陽気に、感謝を忘れずに碁を打とう(生きていこう)」
と井原嗣治さんが提唱し、誓い合ったもので、
井原嗣治さんの真骨頂というものです。

 詰碁についての蘊蓄は並のものではない。
井原嗣治さんならではの含蓄に富んでいる。


「やさしい詰碁・おもしろい詰碁がいい」
「解答の第一着手は分かり易いのが良い」
「左右対称形は創作初心者にとっては作り易い」
「数を作っていくと、中にはとてもおもしろいのが出来る」
「自分の力量ではスミの詰碁は完成度がとても難しい」
「中央の詰碁は石数の多い割には鮮やかさに欠けて、難しい」
 「私は殆どが辺の詰碁で、初心者向きの易しいのを心がけた。」

特筆すべきは
「基本的には先例のある作品との照合は全く出来ていない。
けれどもその代わり、盗作などは一切無い」
黒先白活とか失題などがあったときなど、落ち込んだりせず、
これは大きな財産で、一つダメを空けるとか、ちょっとしたことが
逆に素晴らしい作品に変身出来るところの詰碁の宝庫なんだよ」と、
青年のように目を輝かして語られる。