囲碁扇子と揮毫

 
                                        高野圭介 蔵

  
1978年8月(文化大革命が終結した翌年)に日中友好平和条約が締結されることになった。
兵庫県は地元の神戸新聞社が恰も言い合わせたが如く、創業80周年を迎えることなった。
その記念事業に神戸新聞社が訪中囲碁使節団を結成して、総員22名で北京に降り立った。
期せずして、その日、8月12日、この平和条約締結の日となった。
私は一団員として、参加の栄を賜り、北京、天津、杭州、上海、と転戦してその実を上げた。

 

その時、参加した日本の団員一同、並びに、中国のトッププロのメンバーも全行程を同行し、
いよいよ親睦の実を結んだ。その節、下の扇子に表裏別々に全員揮毫していただいた。

依って件のごとし。

中国のプロ  


聶 衛平以下、中国のトッププロのメンバー

日本の団員  


橋本宇太郎最高顧問以下、日本の団員一同

 高坂先生の筆  


歴史というものには私は格別な関心があった。
大学に進んで、最初に手にした本が「歴史の意味とその行方」高坂正顕著
本書で、「歴史的二律背反」を真剣に考えた。

そのご子息が高坂正堯先生。関西学生囲碁OB会席上で戴いた。

慶びの扇子  


「宍粟の碁」出版事業実行委員長栃尾衛門先生から小生:高野が関西棋院
普及功労賞受賞に際しその慶びを見事な揮毫扇子全面に記して戴いた。