高野圭介 百人一譜

      
 

 
本田維憲先生からの自戦解説


 実に余韻が残る精戯だった・・・とは  また、対局態度も見習わなきゃ。



炒り豆に花でも 花は花

本田先生は「いつも新手」をモットーとしている、と喝破される。

高野圭介   vs   定先  本田維憲

シーパル須磨碁吉会25周年記念碁会    201510月20日(火

283手完     白8目勝ち

                                     自戦記   高野圭介





対局態度賞

家田先生提唱


「対局態度賞を創って下さい。それを本田維憲さんに差し上げて下さい」
とは家田先生のスピ−チの言葉である。

自分の姿は見られないが、写真で見ると、その通り。お見事!
そこへいくと、私の態度はいつも前屈みで、横綱と十両の差がある。

本当はそれではない。

本局、大逆転で白に凱歌が上がったが、その時、普通の人ならば、
「あそこでこうやっておれば・・・」と愚痴のひとことも出そうなものを、
本田先生はそんなそぶりも見せず、従容と「足りません」だけだった。

この見事さ!見習いたいものだ。

本田先生
本田先生は私の最も敬愛する先生である。(リンクでご紹介)

本ホームページの碁楽会に関するページの随所に本田先生の名がある。
それもそうだろう。 本大会でも女性の人気ナンバー・ワンだった。

今回も、山口完さまとお二人で、新幹線、夜行バスと乗り継いで来神された。
山口さまと「大分名物:カボス」を差し入れて戴いたのもご存知であろう。

「カボス」と言えば、大分に女性の囲碁同好会「かぼす会」があることを
ついでながらに、お伝えしておこう。

いつも新手  
本田先生は「いつも新手」をモットーとしている、と喝破される。

本局立ち上がり、黒7は未だお眼に掛かったことはない。
家田評では白20は黒13をゲタでトッておくぐらいだったか・・と。
白50手まで、どうも黒乗りのようだ。

黒135まで、コウの代わりで、やはり、黒の優位は動かない。
黒159ツメで、やはり白苦戦が続く。

乾坤一擲、白174ノビコミで愁眉を開いたと思ったのも束の間、
白183オサエは問題で、186ノビの一手だった。
黒191鼻ヅケで参った。

しかし、運の女神は白に傾いていった。

局後、本田先生は黒205を悔やまれていたようだが。

後は、黒の猛追に耐えてシノギ切ったが、、
白230と中を取り切って、炒り豆に花で、ようやく矛を収めた。

最後まで白苦戦。そもそもは立ち上がりにあったようだ。

家田プロ評  
本局立ち上がりの変化で、白20は黒13をゲタでトッておくぐらいだったか。
あるいは、白8で、三線にツケワタリだったかも知れない。

それにしても、黒7は未だ見たことも無い面白い一着。

ヨセに入って、白は15目ほどヨセている。
この源泉は何か? 高野さんの健康・元気にある・・・のではと。