「一着の価値」こそ囲碁万能媚薬


 一着の価値の格付け

 
先着の価値・一着の価値



                                                高野圭介

IPS細胞  
人工多能性幹細胞;
Induced pluripotent stem cells)とは一口に言って、
どんな細胞にでも変化できる根幹の細胞:万能細胞とでもいうのか。
IPS細胞を私はそのように理解している。

あらゆる細胞に分化できるiPS細胞は、
山中伸弥京都大教授らが2006年に開発。
皮膚などの細胞に特定の遺伝子を組み込んで作る。
網膜色素上皮細胞は視細胞を維持したり、栄養を送ったりする働きがある


2011年のノーベル賞を逸したが、、、

染色体が無傷で外来遺伝子フリーのiPS細胞作製用センダイウイルスベクターキット

CytoTune


 将来展望で見れば、分化万能性を持った細胞は理論上、
体を構成するすべての組織や臓器に分化誘導することが可能であり、
ヒトの患者自身からiPS細胞を樹立する技術が確立されれば、
拒絶反応の無い移植用組織や臓器の作製が可能になると期待されている。

 仮想上概念の万能


万能とは何でも利く、使えるなどだが、万能の神ゼウスこそ万能であって、
万能継ぎ手:ユニバーサル・ジョイント。万能鍋。万能選手は
仮想上概念の万能でしかない。

さて、
囲碁における万能などいったい何だ。

 囲碁の万能
もちろんいつでも自在に勝てるというのでは無い。
自分の囲碁哲学に合った着手を求める敷衍的な基準は
どう定めるか?というのである。

つまり、
囲碁作戦の万能指南番・物差し。

例えば、具体的な鶴翼の陣を敷く。天王山を探す。死活を確認する、
両先手のヨセ、3目の真ん中、などなどもそうだ。

しかし、
草の根運動のように、盤中くまなく嗅ぎ廻り、
名も無きところからも急所を探しだす万能の手法とは何か?


 一着の価値 


囲碁万能媚薬「一着の価値」と言いたい。

「今後予測される1手1手の価値」をデジタル化して、
1局の作戦のプランにインプットする。

それを時系列、価値列に並べ替えして、修正を加えながら
着手を決める」というのだ。


 序盤、1手20目の価値から終盤ハネツギ2目まで、
一着の価値を信じて手厚く打つ


たとえ後手でも甘んじて打つ。後手の先手ともなればなお良し。
迷わず「一着の価値」を金科玉条と信じたら、
含みのある落ち着いた碁に変身するであろう。

まさしく横綱の仕切り「後の先」の如く。