中国の爆買い 何でだろう

円と元の為替相場の変遷を見ると、極端な変化で、驚いている。


                                      2015年11月17日

                                         高野圭介

1ドル=80円
私は1970年台から始まって、40年間の中国交流が続いている。
そうすると、40歳代から延々40に亘り中国を訪問している訳だ。

その間、実に大勢の方々と交流を持ったものだ。
記憶から薄れかけたことや、鮮明に留めていることもある。

1995年だったかと思うが、私が北京に遊んでいた頃のこと、
唐騰さんが「1ドル=80円になりましたよ」と言ったことがある。
ドルと元は殆ど連動していて、円元為替レートも同様だった。

の国際通貨

 
中国人民元が、IMF(国際通貨基金)の特別引き出し権
(SDR:Special Drawing Rights)に採用される見込みだという。

中国にとって、人民元が有力な国際通貨としてのお墨付きは大きい。

現在では、人民元のレートは基本的にドルとほぼ連動している。
そのため、人民元がドルと厳格に固定されているわけではなく、
緩やかなドル連動制=ソフトドルペッグ制と呼ばれている。


元の発音は「ゲン」は日本語で、中国語は「ユワン」だが、通常は「クワイ」と呼ぶ。
因みに、1という数字は「イ」だが、場合によっては「ヤオ」と化ける。面白い。


確か、1970年台は実際に元で物を買う機会は殆ど無く、
上海のホテルで、バナナの話をしたとき、ホテルマンはバナナに
眼を輝かして聞き入っていたことを思い出す。

 年台
訪中事情

同じ1元で、5倍買える


私が体験した円と元の為替相場の変遷が
倍々の変化で、驚いている。

為替レート 
1978年
神戸新聞創立80周年記念行事っとして
囲碁訪中使節団に参加したとき

 1元=4円
1995年  
唐騰さんご一家と中国一周ツアー

 1元=8円
2006年
碁吉会白洋淀に遊ぶ

1元=15円 
2015年
名人教授杯開封大会

1元=20円 
近未来
????

1元=25円?? 

日本の爆買い 
1990年当初、姫路の玄游会10周年記念行事の下見に
渡辺博一会長と副会長の私の二人で北京に行った。

当時、中国には「万元戸」と言われていて、
年収1万元=150万円が富裕族だった。
きっと、今では100倍以上かな。



昔の話

あの広い北京市内を西北のホテルから南東の中国棋院へ
タクシーで飛ばしたが、何と安い!只みたいな金額だった。

昔から「半値8掛け」と言うではないか。円が強かった。
何買っても安い。いくらでも買えた。爆買いであった。

中国の爆買い   
今、中国から爆買いツアーがやって来る。
何でも日本の経済を支えているそうな。

現に今年も私の親しい碁友:王さん、余さんが
相次いでやって来た。
両人とも榧の高級碁盤と蛤碁石を爆買いしていた。



また、爆買い客のための売り場増築も盛んと聞く。

この数十年間に立場が全く逆転しているのだ。

 
1元が4円から20円に変動している。5倍だ。
同じく
1ドル360円が80円に、今では120円に。4.5倍から3倍だ。
あるいは又、



世界には価値が極限に安くて、苦闘中の貨幣もある。

世界を賑わしているルーブル急落。例えば(2015年11月現在)
ロシア発着の航空券、特にロシア発の航空券の一部が激安で販売中。

まず、脅威のお得感があるのが、イギリスのLCCイージージェット
ロンドン・マンチェスター-モスクワ線。
飛行時間が約4時間という距離ながら、往復で約50ポンド、約9300円。
特にモスクワ発は約16ポンド、約3000円と過去最安値。


とても不思議だが、如何に思惑が介入すると言っても、
もう少しバランスのよい落ち着いたレートはないものだろうか?
今が落ち着いたところというのかな?

私のような門外漢の言い出すジャンルでは無いが、
国家の貨幣は人間の血液だ。やはり大事にしなきゃ。