村川大介七段の強さ・・・第4報
9子から3子へ直行! 2泊3日の合宿中に手直りしてしまう上達振り
高野圭介 編
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村川大介は近年絶好調。器用なオールラウンドプレーヤーという印象です。
中盤に自信があり、なんでも試してやろうという気迫があります。
歳は井山さんの一つ下。仲が良いと聞いていますが、勝負となれば話は別。
七大タイトルは初めてですが、プレッシャーを感じるほどひ弱ではありません。
普段通りしっかり戦うでしょう。 石田芳夫 談
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特別寄稿
村川大介七段の強さ
2014年9月12日 浜辺 荘
囲碁界に彗星の如く現れた天才少年井山6冠は、
小学1年、2年と連続で小学生名人となりました。
この時祖父に連れられて碁吉会因島大会にも参加しました。
既にアマ7段格です。
驚いたのは、打ち下ろすスピードで、ほとんどノータイム、
手所でも考えるのはせいぜい3秒から5秒です。
私はこの天才小学生に負けてはならぬと、彼のスピードに合わせて打ったものの、
見事に2連敗してしまいました。
其の頃村川7段は、父親に連れられ西宮市の武庫川沿いにある、
金山囲碁子供教室に通っており、まだやっと星目で打てる程度です。
彼は小学校4年で兵庫県の小学生名人となり、全国大会に出場しますが、
ベスト8にも残れませんでした。私は金山囲碁子供教室で、
村川少年とは九路盤か十九路の星目でよく打ちました。
三、四子局でも打ち棋譜も残していますが、
九、八、七、六、五子局の記憶があまりありません。
九子から三子迄、彼はちょうど初段から5、6段を
一足飛びに駆け抜けてしまったのでしょう。
彼もアマ初段から5、6段になるのに一年とかからなかったのです。
囲碁人口の中で、アマ初段から5段位が最も多く、囲碁大会でも一番人が集まります。
2人の天才棋士は、世間の碁吉達がもう一段階上を目指そうと、
日夜努力して越えようとしている階段を、全く一足飛びに駆け抜けてしまうのです。
高野先生から、名前を頂いた碁吉会の子供版、トントン会の囲碁合宿をした時、
小学校4年だった村川少年と3子で打ったことがありました。
1局目は何とか碁にしたのですか、2局目は完敗。その時、もう3子では無理だと悟り、
一緒に来ていた父親にプロになることを勧めた記憶があります。
2泊3日の合宿中に手直りしてしまう上達振りは、やはり並みではありません。
もっと言えば、1局目と2局目で打ち方が変わっているのです。
たとえ負けても、悔しがる様子は一切見せず
つぶさに負けた原因を理解して、次に活かそうとする、
その勝負根性に何か恐ろしいほどの迫力を感じたのでした。
近い将来この小学生に、必ず抜かれてしまうと感じましたが、
其れから1年後、金山教室で見事に負かされて仕舞いました。
近い将来この小学生に、必ず抜かれてしまうと感じましたが、
其れから1年後、金山教室で見事に負かされて仕舞いました。
以上
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