ついに人工知能が囲碁で人間に勝つ



 ただ今、テレビで自分の眼耳を疑うほどの強烈なニュースに出逢った。
「ついに人工知能
deeplearning-深層学習が囲碁で人間に勝つ」というのだった。



Go Weekly 2016年2月20日号 週間碁 記載より

 
今までに、コンピューター囲碁の関して、私が見聞きしていた見解を高野エッセイに記載している。
http://gokichikai.jp/essay-compyutergo.html

このには冒頭に「コンピューターが創っているから、人間にはその中身が分からない」と書いた。
これを順次追うてみよう

                                      2016年1月28日 再掲1月31日

                                          高野圭介


 
最初松下電器の開発したコンピューター碁盤がコンピューターに接した最初だった。

私とコンピューターとの付き合いは結構古い。

深化するコンピューターの碁

碁を打つコンピューターがパターン認識でソフトが組まれ、やがて、画期的手法として、
モンテカルロ法(Monte Carlo methods)の導入で、画期的な強さとなった。
それが銀星であり、天頂やCrazy Stoneなどの一連のソフトを世に出した。

最強囲碁プログラム:ZEN 週間碁・2012年4月23日号より


既報のニュースである。
武宮正樹九段がコンピューターの碁(ZEN=天頂の碁)に負けた。

その時の、小山正樹先生の滋味溢れる言葉を再度紹介しましょう。


 コンピューターを
知らんのじゃ

 
その後、囲碁とコンピューターの関わりはいよいよ深化してきた。

大阪に囲碁教育研究会がある。たまたま参加したある日のこと、
先端技術工学の権威・小山正樹先生から興味津々の発言があった。

「囲碁は変化が多くて、コンピュータがプロ棋士に追いつき追い越すような
ことは考えられないと聞くが、その人は本気でそう言っているのだろうか?
プロ棋士がコンピューターに勝てなくなるのはそんなに遠い話では無い。
その暴言はコンピューターを知らんのじゃ」





 
松原仁先生は北海道銀杏会 第20回講演会で、以下のように喝破されている。



)コンピュータ囲碁は1960年代に研究が始まりましたが、
チェスや将棋に比べて難しく、まだアマ高段者レベルです。
トッププロに勝つのは10年先の2025年頃と予想されています。


コンピューター

自身が定式を

創っていく


私には詳しいことは分からないが、従来のコンピューターは、
一つの定式を与えれば、その定式に沿って答えを出していた。

   

今のコンピューターはその定式自体をコンピューターがやり、定式を創っていく。
碁でも将棋でも、プロ棋士顔負けの手を創ってくる。でもコンピューターが
なぜその手を選んだかはプログラマーにも分からないのだそうです。

つまり、「コンピューターが創っているから、人間にはその中身が分からない」

そんな時代となりました。



deeplearning
の実力


今、遡ってコンピューターと囲碁の関係を見ると、
パターン認識からモンテカルロ法へ。そして今、deeplearning- 深層学習へと
三段論法ではないが、三度目の画期的な手法である。

すでに中国のプロ五人に互先で勝利し、今や敵無し。
次は世界一の棋士イ・チャンホの対戦が待っているという
 
将来予測 
以前は人間の脳の働きをコンピューターで真似るのは難しいと考えられてきました。
しかし現在ではこのようにAIという形でコンピューター上で人間に似た知能を実現し、
より人間の思考を理解できるコンピューターを開発しようという
アプローチが盛んに行なわれています。

紀元前から続く伝統あるボードゲームの碁が、
最先端のAIの開発に利用されるなんてなんだか興味深いですね。

もしこの技術によって画像認識や音声認識の精度が上がれば、
人がコンピューターにあれこれ指示をしなくても、コンピューターが自分で
判断してさまざまな処理をやってくれるようになりそうです。

近い将来、私たちはコンピューターをまるで人間と対話しているかのように
使っているかもしれませんね。