詰碁の粋 高野圭介 |
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下手は手本 | 下手は上手の手本 高坂正堯 美しい筆の先生直筆の扇子が私の手元にある。 上手と言っても、名人碁所時代の上手は名人を意味したし、 うわ手・した手の上手は、相対的な意味でしか無い。 下手でも「へた」と訓読みにすれば、「ヘタクソ」になってしまう。 じーっと見つめていると、『森羅万象是皆師也』と読めてきた。 この扇子から勇気が出てくるのの確かだ。 |
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アマは手本 | 1980年1980年代の頃、守拙会で、赤穂の貴和荘で碁を打った。 その日は、橋本宇太郎先生ご家族ご一統様と宮本直樹九段と碁を打ったり、 卓球したり、底抜けに楽しい一泊二日の豪遊だった。 席上、 井原さんや二.三人を交えての宇太郎先生の座談である。 「皆さまのアマの碁は私の詰碁のお手本なんです。 プロの碁は隙がありませんから、余り役に立ちません。 その点、アマの碁には詰め碁の素がいっぱいで、・・・ こうして、今お話をしている間も詰碁を作っているんですよ。」 |
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同様の話が宇太郎先生と橋本篤慶囲碁ライターとの対談にある。 cf:「囲碁一期一会」橋本宇太郎著p162 篤慶 「プロの碁から詰碁を作るのは難しいと言いますが」 宇太郎 「そんなことはありません。ただし、アマチュアの人が打っておられる 碁の方が肝心のところで一本抜けているところがあったりするので(笑)、 それを補えば詰碁になるということはありますね」 また、宇太郎先生は「自分の健康法は詰碁だ」と喝破されている。p.171 |
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おもしろ詰碁 | 碁吉会副会長の井原嗣治さんの詰碁との取り組みも凄い。 もう10年も前の頃、 井原さんは毎朝、詰碁を創り続けて丸2年。 やり方は、5時から6時までの1時間にだいたい7~8題創る。 一題出来れば、バリエーションで、10題足らず出来る。 そこで、失題(詰まないものや、二重の解答のあるものなど)を 捜し出し、除去する作業が要る、 こうして、二年間に五千題強の作品を残された。
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井原嗣治 | 詰碁の天才に乾杯! 大阪・桃山台のいずみの会に於いて 2003.4.05. 中西美恵子 井原氏は碁吉会の重鎮で詰碁の天才です。 ひとたび碁石を握ればいずみのごとく次から次へと詰碁ができるというから 本当にすごい人です。 碁吉会の副会長にもこの度就任されたそうです。 |
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ヨンロの碁 | 張栩のヨンロの碁 張栩九段が発案した囲碁詰碁「四路の碁」です。 すべてての問題は張栩九段のオリジナルです。 たった縦横4路の中に、これほどの詰碁が、と驚きです。 特別に面白い詰め碁の世界・粋の粋を行くものでしょう。 |