特別寄稿 金山教室の偉才・・・第5報 浜辺 荘
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村川七段が少年の頃、 師匠の金山晴一先生の教室には、彼の他にもたくさんの子供達が来ていました。 ここの教室に来る子供は殆どが初心者で、九路盤から習い始め、アタリから教えます。 彼もお父さまから手ほどきを受けていたものの、初心者に近かったと思います。 |
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集中力 私も彼とは九路盤で何度も打った記憶があります。 他の子供と違っていたのは、集中力でした。 自分が指導を受けている時は勿論ですが、そうでない時も大人が打っている碁を、 子供ながらに鋭い視線でずっと観戦しているのです。 |
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新人王を獲得したときに作った扇子を持って、嬉しい記念撮影です。 村川7段が色紙に書く字は、何時も努力の二文字です。 しかし、新人王のときは、珍しく「無心」と認めていまあす。 因みに、金山教室・囲碁クラブの室内には、たくさんの村川7段の活躍を掲示しています。 |
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まるでプロ棋士のようだ 金山先生はまだ初心者に近い頃から、彼の特異な才能を見抜き、 「まるでプロ棋士のようだ」と彼を評価していました。 しかし、金山先生は偉才稀なる村川少年に他の子供とは特別違った指導をしたわけではなく、 子供同士で打たせて、「ここはハネる一手だ!」「キル一手だ!」「ノビる一手だ!」 と囲碁の基本を厳しく指導していました。 又囲碁クラブに来る常連さんにも、自由に相手をさせていました。 少し碁が打てるようになると、大人に混じってリーグ戦にも参加し力をつけて行ったのです。 |
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天元打ち 彼がアマチュア4~5段まで上達した時のことです。 相手に一手目を天元に打たれ、完敗した事がありました。 今まで経験したことがない手で負けた彼は、家に帰ってから自分で研究し、 今度は自分自ら天元に打って勝ち進み、 リーグ戦に参加していた大人たちをビックリさせました。 まだ小学校の4,5年の頃でした。 |